質問と答え、セットであるように見えてセットでないときもあります。
古宮昇著「はじめての傾聴術」(ナツメ社)を参考として。
目次
質問には2種類ある
「質問」には2種類あると考えておいた方がよさそうです。
1つは、「答えを得るための純粋なる質問」です。
もう1つは、「答えを求めていない質問」です。つまり、答えを求めていないのに質問するという場合です。
答えを求めていないのに、なぜ質問したくなるのか
答えを求めていないのに、なぜ質問したくなるのか。
古宮昇著「はじめての傾聴術」(ナツメ社)によると、以下の2つの場合が考えられるとされています。
話し手の共感が十分に伝わっていないとき
”相手に理解してもらえていない”と思うと、質問したくなるというものです。
人は、できれば自分の話をしていたいものです。ただ、もし相手が自分の話を共感して聞いてくれていないと思うと、自分の話をしたくなくなります。
その代わりに、特に答えが欲しいと思うわけではないけれど、相手のことを聞くことで会話の間を埋めようとするものです。
対人関係の欲求が満たされていないとき
”対人関係の欲求が満たされていない”ときに、質問したくなるというものです。
相手にもっと関心を持ってもらいたい・受け入れてもらいたいと思うと、相手に甘えるような気持ちで質問したくなるというものです。
質問に込められた思いを見極める
ひとことで、「質問」といっても、様々なタイプがあります。
そのなかで、必ずしも答えの求められていない質問というものもあるということは知っておきたいところです。
踏まえて、相手からの質問があったときに、”その質問にどのような思いが込められているか”を考えておきたいものです。