人間の感情には色々とあるものですが、特に”イライラ”という感情には、自分の内面が関わっていることが多いものです。
河合隼雄「こころの処方箋」(新潮社)を読んで学んだこと。
目次
”イライラ”という感情の特殊性
人間の感情には、喜・怒・哀・楽など多彩なものです。
これらの感情の多くの特徴は、”原因が分かっていること”ということ。
何らかの原因があっての、喜・怒・哀・楽、というわけです。
そのような意味では、”イライラ”という感情はやはり特殊です。
原因があってもそれは多くの場合には見せかけで、本当の原因は別にあることが多いからです。
自分のなかの何かが関わっている、と見る
何だか不可解にイライラするときなどは特にですが、そういった場合には大抵、”自分のなかに、無意識に、できればあまり触れたくないと感じている欠点に関すること”が関係しているといわれています。
自分のなかに、なんとかしなければいけないものがあると分かってはいるものの、それとなく認識しないようにしている何かが関係している、というわけです。
ベクトルを意識する
上記のように、”イライラ”という感情は特殊な感情で、外部に原因があるように見えて、自分のなかの(特に、触れたくない欠点に関する)何かに原因があるものです。
つまり、ベクトルが異なるということが大きな特徴です。
”イライラ”を感じたときに、まずすべきことは、その対象(外部)ではなく、自分のなかの何か(内部)であるということ。
つまり、解決策としては、自分のなかを見通してみて、少しずつその原因となる自分の何かと向き合うこと、ということですね。