ある程度売上が軌道に乗ってきたときに、そこで油断してしまうと地盤が崩れてしまうため、地盤をどのように固めるかという視点も重要になってきます。
和仁達也「コンサルタントの教科書」(かんき出版)を参考にしつつ、キャッシュフローコーチとして考えたこと。
次の”段階”を見落とさない
ある程度、売上が上がる体制が構築できてくると、次の”段階”を考える必要が出てきます。
駆け上ってきた階段から、踊り場に入り、次に出現する階段を登っていくことになります。
いったん踊り場に入る、とは、これまでの階段の方向性とも異なる方向に階段が表れる感覚で、ここで踊り場をゴールだと勘違いしてしまうと、ふとあるとき地盤が崩れた瞬間に、対処できなくなってしまいます。
これまでの異なる階段とは、「地盤を固める」という視点です。
「地盤固め」の5つの視点
「あり方」にも共感してもらえるようにする
既存のお客様の取っ掛かりは、大体の場合、自社の「商品」です。
「商品」だけに関心があるという場合は、関係性として脆弱な部分をはらんでいるといえます。
そこで、自社の「あり方」という、他社とは異なる独自性の最も強い部分を磨き、お客様へそこへも踏み込んで共感してもらえるような関係づくりができれば、関係性はより強固なものとなります。
自社の「あり方」を磨くとは、”スタンス”のことなので、一朝一夕に出来上がるものではなく、日々の物事の感じ方・受け止め方を磨く必要があります。
常に”相手が何を求めているか”のアンテナを張る
既存のお客様との関係を通じ、「相手が何を求めているか」というアンテナを常に張っておきたいところです。
既存のお客様との関係性から得られる情報は、書籍などと異なり、生の情報であり、非常に貴重なものです。
「相手が何を求めているか」に応じ、自社のなかにあるノウハウを言語化・再構築したり、新たにノウハウを磨いたりするきっかけを得ることができます。
手段と媒体の複数化を考える
自社の商品を”最適な形で”届けるために、届けるための”手段”や”媒体”を複数化する研究をしておきたいところです。
業務提携の体制を構築する
自社の業務を行ううえで、近隣業務で補完し合える相手との関係づくりをしておきたいところです。
”固定費”と”生活費”を考える
変化に対応していくためには、固定的な経費をどれだけ抑えられるか、にもかかっています。
「固定費」や「生活費」を上げる判断の際に慎重になることで、変化にいつでも対応できる体制づくりの構築をしておきたいところです。
次に何が必要か、を考える
どこまで行けば終わりということはなく、事業は常に現在進行型です。
売上を上げるために全速力で駆け抜けた後は、ステージが変わり、その体制の地盤を固めるという視点も必要になるのだと認識しておきたいところです。