有意義な対話にするための、安心・安全・ポジティブな聞き方の「型」をまとめてみました。
永松茂久「人は聞き方が9割」(すばる舎)を参考として。
会議を有意義にするためにできること
人と人とが集まって会議・打合せをするのであれば、有意義であるに越したことはありません。
経営判断のように様々な要素に目を配りながら打ち手を考えていくような局面ではなおのこと、最初から正解を出そうなどと考えず、とにかくまずは数多くのアイデアを出していくことが必要となってきます。
最初から正解を求めない姿勢で、より多くのアイデアが出やすくなるような環境を整えるには、と考えると、アイデアを出すのが人間である以上、「安心・安全・ポジティブな土壌」からのみ、それが可能となってきます。
「安心・安全・ポジティブな場づくり」をするには、そこが話しやすい土壌かどうかで重要であって、なかでも、”いかに他人の話を聞くか”が重要な鍵を握っていると考えられます。
聞き方の「型」
いかに他人の話を聞くかを考えてみるとき、永松茂久「人は聞き方が9割」(すばる舎)に紹介されていたその「型」ともいえるものをまとめてみました。
笑顔の先出し
スタートする前がまずは肝心です。
話す前に、聞き手が不機嫌な顔をしていると、とても話しづらいものです。
話し手が話すにあたり、聞き手側にできる最大限の敬意として、”笑顔でいること”が挙げられます。
面白くもないのに笑顔はできないとも考えられますが、「口角を上げること」は必ずできます。
これは聞いているときに自分の顔を鏡で見るとよく分かるもので、笑顔はできない、と思ったとしても、口角を上げているだけでも随分と印象は違います。
この点、zoomなどオンライン会議が増えた分、自分の表情を確認することもでき、自然とチェックすることができるようになっており、あとはそれを研鑽の場と捉えられるかどうか、にかかっているだけともいえます。
相手の感情に表情を合わせる
通常、相手の話の内容から、相手の感情が分かります。
楽しい話なのか、悲しい話なのか、腹立たしい話なのか。
その相手の話の感情に、自分の表情を合わせることに注力したいところです。
これは、”相手の話を聞いていますよ”という敬意であると思っています。
大事なのは「目」
人は、相手の「目」から真意を探ります。
どれほど他を注意しても「目」が異なるシグナルを発していると、相手は不信感や違和感を抱くものです。
体ごと向ける
聞いている相手が首だけ向けて話を聞いていたら、と考えると、話し手の気持ちがよく想像できるところです。
体ごと向けて話を聞くことを心がけるだけでも、随分と展開は異なるものになります。
うなずき方にこだわる
「うなずく」は超重要な役割を担っています。
文字数にすると数文字なものばかりですが、そのタイミングも抑揚も、実に多彩なのです。
笑い合う
対話というと、”笑わせなければ”と思いがちで、そこへ苦手意識を持つことも多いものです。
意識を変えてみて、”笑わせる”というよりも、”笑い合う”を意識すると、随分と場は変わってきます。
相手が笑うときに同じように笑う。
それだけでも随分とフレンドリーな場ができてきます。
感嘆→反復→共感→称賛→質問
相手の話の受け止め方の最善は、以下といわれています。
- 感嘆
- 反復
- 共感
- 称賛
- 質問
「型」よりも肝心なこと
「型」を守るだけで、相手へ、敬意が随分ストレートに伝わるようになります。
これら「型」も大事なのですが、その前提は何よりも、”相手を思う心(敬意)”なのだと思います。
人が人を見るときには、言葉や断片で判断するのではなく、全体を感じながら判断します。
どこかしらがちぐはぐであると、人は気づくものです。
何よりもまずは”相手を思う心(敬意)”を持つことが最重要だと思っています。