フィードバックなど、人に何か言葉をかけるときは、何よりも「タイミング」が重要といえそうです。
思いついてすぐ伝える、はその人のためになるか
例えば、同僚や部下が仕事で失敗をしたとして、いつ・どんな言葉を、どのタイミングでかけるか、という問題があります。
ただ”思いついたときに思いついたまま伝える”では、単なる自分起点です。
相手のことを考えず、ただぶつけるように言葉を投げてしまうと、相手の心を傷つけてしまう可能性が大なのです。
もし失敗した原因が分かっていて、それをその人のためを思い、その人にフィードバックするのであれば、その人の成長につながる最良の「タイミング」があるはずなのです。
タイミングの見極め方
では、その「タイミング」、どのように見極めればよいのでしょうか。
それは、”その人が自身の改善点に向き合おうとしているとき”にほかなりません。
そのような「タイミング」というのは、簡単な見極め方などはなく、日頃から、丁寧に・注意深く・相手のことを観察していて、かつ、その人の状況や性格をよく理解してしていてはじめて見つかるものだといえそうです。
伝える内容も、その人の盲点・欠けていた着眼点を、その人が”大切にしていること”とあわせて伝えることで、その人にとってより受け入れやすいものとなります。
相手のことを大切に思えばこそ、どのような内容を、どのようなタイミングで伝えるか、の視点は欠かせません。
少なくとも、ただ思いついたことを思いつくままぶつけるように投げかければよいものというでもないのは間違いありません。
そのタイミングには”正当性”も重要
さらに相手に受け入れやすい形で伝えるには、伝える内容やタイミングとともに心がけておくべきことがあります。
その言葉を述べる「正当性」です。
言葉は、「誰が言うか」によってまったく異なるものになります。
その言葉を相手に受け入れてもらうためには、相手のことを注意深く眺めていればよいものではなく、自身の言行が一致しており、その言葉を、その人に届ける「正当性」を持つようでなければならないと思っています。