生成AIの進展は実に目を見張るものがあります。2024年11月の今、様々なAIに触れてみて感じること。
2024年11月現在、生成AIの主な使いどころ
2024年11月現在、生成AIの主な使いどころとして、以下のようなものが挙げられています。
- 要約
- チャットボット(社内マニュアルなど)
- チャットボット(対外)
- 翻訳
- 議事録(文字起こしと要約)
- 壁打ち、相談
- 煮詰まった会議の突破口
- 提案(アイデア確認、事前質問)
- データ分析
- 文章精錬(メール、対外文書、SNSなど)
- ニュースリリース雛形
- UIデザイン
- 関数、マクロ
- プログラミング支援
- 画像生成(商用利用はすぐに確認できるものの著作権肖像権は気になるところ)
- AI検索
業務全体のうち「点」(部分的なタスク)が超効率化される状況です(当てはまるとその威力は凄まじい)。
ただ、”今すぐ”で考えると、業務全体の流れとして「線」にまでは至っておらず、ゆえに、派手さは感じにくいようにも思います。
しかしながら、向こう数年で考えてみると、この「点」は徐々に「線」へと進展すると考えられ、おそらくいずれ「線」として業務全体の流れを大きく変えていくとも考えられます。
今すぐ取り組むべきAI活用は何か
様々なAIに少しずつ触れてみて、全体として今感じることは、今後を考えるうえでは点在する「点」を追うこともかなり重要ではあるものの、必ずしも目先では効率化の効果は感じづらい面もあるようにも思います(2024年11月現在では)。
おおむね、様々な業務で考えられる共通の流れを考えてみますと、「(情報の)仕入れ→加工→アウトプット」という大まかな流れがあります。
加工部分においては、テキスト生成AI(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)や画像生成AI(Recraft、adobe firefly、Dall-e3、ImageFx、flux1)がありますが、それなりに視点やプロンプトなどのコツは必要です。
アウトプット部分においては、例えば、プレゼンなどであれば、Gamma、イルシル、Napkin AI、v0などがあり、プレゼン機会が多ければ大きく効率化しそうです。
あるいは、Webサイト構築などであれば、v0、bolt.new、Cursor、Github Copilotなどがあり、大きく効率化しそうです。
いずれも、優秀な人間にAIアシスタントが複数つくような状況ができあがりそうですが、一方で、プレゼン機会やWeb構築などが少ない職種・業種の場合、なかなか効率化を感じにくくもあります。
どの職種・業種も今すぐ効率化を実感でき効果を享受しうるという場面というのは、「仕入れ」部分であるように思います。
つまり、検索系AIであるGenSpark、Felo、Perplexity、ChatGPT searchなどを活用して「情報収集を超効率化する」ということです。
かつ、当面はファクトチェックが超重要になるため、「AIに対するファクトチェック力」をつけることも重要と考えられます。
個人的には、全体のAIを濃淡つけつつまんべんなく見渡しておくことも大事ながら、まず手をつけてすぐに効率化を実感することができ、かつ、今後もなお引き続き重要であると思われる「情報収集の超効率化を行う=検索系AIを押さえる」かなと考えています。
例えば、最近の活用例でいうと、ChatGPT searchを使い、トランプ大統領の当選にあたって、政治・経済・外交・ウクライナや中東や台湾へのスタンスなどの面でどのような方針を取ると報じられているかを、日本語で説明してもらったりしました(英語の信頼できるニュースソースに限定し、根拠リンク付きとし、事前知識と異なるものについてはDeePLなどで翻訳してファクトチェックできる形で)。
代表的な検索系AI
- ChatGPT search
→しっかり検索してくれる、文章が分かりやすい、ソースを限定できる、機能オン・オフを使う分けることで効率的に使うことができる - GenSpark
→しっかり検索してくれる、ファクトチェック機能 - Felo
→しっかり検索してくれる、速い、マインドマップ機能・プレゼン機能・エクセル機能あり - Perplexity
→根拠が明確、検索深度浅め
情報収集をAIで超効率化し、どんどん問いを立てていく
大量の情報を知ることができると、多くの”問いを立てる”ことができます。
様々な情報に触れることで、”色々なことを考える・知りたい調べたいと思うことが出てくる・疑問に思うことが出てくる”という感覚です。
このように、より多くの問いを立てることができれば、その問いを、ChatGPTやGeminiやClaudeなどに投げかけて深堀りしつつアイデアとして精錬でき、さらには、それらをDifyやv0はじめ様々な、形にするようなAIへとつなげていくという循環を作ることができます。
何をどうしていこうとも、まずは「人間が問いを立てること」から始まります。
”質のよい問いをどのように立てるのか”という力を磨くにあたっては、”様々な情報に触れること=大量の情報に効率的に触れていくこと”(量から質が生まれる)であるように思います。
様々な情報に触れ、感じる・問いを立てる→AIに聞いてみる→さらにAIを活用して形にしていく、という流れを整えておくと、今後のAIを絡めた効率化の流れの潮流を読むこともできそうな気がしています。