考えを至らせる

話し方・聞き方にもきちんと考えを至らせるには、どのような点に注意すべきなのか。

安達裕哉著「頭のいい人が話す前に考えていること」(ダイヤモンド社)から考えたこと。

目次

冷静なときに話す

他人と関わっていると、ときどき感情的になることもあるものです。

ただ、人間が感情的になるときとは、えてして視野が狭くなっており、リスクや見落としや盲点などに気づきづらくなっているものです。

逆に、冷静なときには、視野も広げて考えることができ、リスクや見落としや盲点などに気づくことができ、よりよい判断をすることができます。

つまり、感情的なときにはできるだけ考えたり話したりせずに、冷静なときに考えて話すようにすることが肝要といえます。

他人の話をしっかり聞くことで、自分の話をしやすくなる

他人から信頼され、聞くに値すると思ってもらえるようになれれば、自分自身も様々な話をしやすくなるものです。

他人から”聞くに値する”と思ってもらえるようになるには、自分自身の話を押し通そうとするのではなく、他人の立場になって考え、他人の話を聞き、他人にとって分かりやすい言葉で話すことができるかどうかがポイントになってきます。

逆説的ながら、自分の話を聞いてもらうには、まず、他人の話をいかにその人の立場になって親身に聞くことができるかどうかが重要であるといえます。

信頼してもらうには、まずは自分が他人のことを考える

他人から信頼されようとすると、とかく、自分を大きく見せようと考えがちです。

しかしながら、”賢いふり”・”考えているふり”をしても、他人からは容易に見透かされるものです。

他人から信頼されようとすると、これまた逆説的ながら、「相手のこと・全体のことをとことんしっかりちゃんと考える」が必要になると考えられます。

自分を大きく見せようとして、ただただ安全な位置にいようとする人は、ただ自分をよく見せようとしているだけに映るので信頼を得難く、逆に、他人や全体のことを考えて、リスクを取って発言や行動をする人のほうが信頼を得ます。

”自分を差し置いて、相手のことを考えているかどうか”の度合いは、自分が思っている以上に、相手に印象として強く伝わると考えられます。

他人をやり込めず、本質的な課題を探る

相手と意見と対立すると、どうしても、その人そのものをやり込めようとしがちです。

しかしながら、他人をやり込めても、恨みを買うだけで、協力を得られるということもなく、実利はほとんどありません。

相手が異なる意見を言っているとした場合、「なぜこの人はこのようなことを言うのだろうか?」とその奥にある本質的な課題を探り、それへの解決を図ることで、本質的な解決へと結びつくものです。

”うまく話そう”としても、伝わらない

相手に伝えようとする際、「うまく話そう」を考えがちです。

しかしながら、「話し方のテクニック」をどれほど完璧にしたとしても、相手には伝わらないものです。

むしろ、口下手でも「相手の話をしっかり聞こう・受け止めよう・理解しよう」という姿勢のほうが、拙くともより相手のことを理解したうえでの言葉が出てくるので、結果、相手へも伝わり、信頼してもらえるようになると考えられます。

知識を使うタイミングを考える=知性

「相手のためになる=相手の役に立つ」という視点で知識を使うことで、それは「知性」になりえると考えられます。

相手の”聞く姿勢”を考えずにただただ知識を披露しても、相手からの信頼を得ることは難しいと考えられます。

「相手のことを考え、知識を使う”タイミング”を知ること」が知性と考えられます。

承認欲求を満たす側になる

人は誰しも承認欲求を満たしたい・尊重されたいと考えるものです。

自身の承認欲求をむき出しにしたところ、誰しもが満たしたいと考えている側なので、その欲求を相手に受け入れてもらうことは難しいものです。

逆に、相手の承認欲求を満たす・謙虚に相手を尊重する姿勢を積極的に取ることで、承認欲求を満たす側となり、そうすることで他人を満足させることができ、信頼を集めることもできるとも考えられます。

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