会社を長く存続させるためには、日々の経営判断における「選択」が重要です。今回は、価格設定、人材採用、専門家の活用という3つの視点から考えます。
松岡靖浩著「会社をつぶさない社長の選択」(かんき出版)を参考にして。
【価格設定】「他社よりも1円でも高く売る」vs「値引販売をする」
中小企業が生き残る上で、安易な「値引き」は非常に危険な選択です。
| 比較項目 | 他社より1円でも高く売る経営者 | 値引販売をする経営者 |
|---|---|---|
| 競争相手 | 独自の価値・ブランド | チェーン店(資本力勝負) |
| 客層 | コンセプトに共感した顧客 | 安さだけを求める顧客 |
| 会社の体力 | 利益が残り、体力がつく | 利益が削られ、体力を奪われる |
一度価格競争に巻き込まれてしまうと、資本力のある大企業チェーン店には決して勝てません。
さらに恐ろしいのは、安売りによって「安いお店(会社)」というイメージが定着し、本来ターゲットとしたかった優良な客層が離れてしまうことです。
中小企業は、価格を下げるのではなく、「他社と何が違うのか」という価値をアピールし、工夫して高く売るポジションを確立することが生き残るための鉄則です。
【人材採用】「ポテンシャルの高い人間を採用」vs「ヘッドハンティング」
優秀な人材が欲しいあまり、即戦力を求めてヘッドハンティングに頼りきりになるのにも慎重であったほうがよさそうです。
- ヘッドハンティングの罠
ヘッドハンティング経由で入社する方の多くは「より良い条件(お金)」を求めている傾向があります。
そのため、他からさらに好条件のオファーがあれば、会社に定着することなくすぐに辞めてしまうリスクが高いものです。 - ポテンシャル採用の強み
実務経験がなくても「素直さ」や「知識ベース(資格など)」を持つポテンシャルの高い人材を採用し、自社で育てる道があります。
結果として、こうした人材のほうが業務の習得も早く、会社への貢献度や定着率が高くなるケースが多いです。
経営者はヘッドハンターからの紹介を鵜呑みにするのではなく、自社で力を発揮し、定着してくれる人材を見極める”人を見る目”を養う必要があります。
【専門家の活用】「有料コンサルタント」vs「無料相談会」
創業直後で資金繰りが厳しい時期は、商工会議所などが開催する無料相談会を積極的に利用すべきです。
しかし、無料相談はあくまで初歩的な情報提供にとどまることが多いため、会社に利益が出始めたら早めに卒業しなければなりません。
特に集客や採用といった根本的な経営課題を解決するには、目的に合った有料のコンサルタントに依頼することが重要です。
コンサルタントへの支払いを単なる「コスト(費用)」と捉えるか、将来の大きなリターンを得るための「投資」と捉えるかで、経営者の成長スピードは大きく変わります。
💡 良いコンサルタントを見分ける5つのポイント
- コンサルタント自身も成果を上げている
- 参加者の意識が高い
- マインド(心構え)の話を必ずする
- スタッフ任せにせず、自らがヒアリングを行う
- コンサルタント自身も他からコンサルティングを受け、自己研鑽している
自社の解決したい課題(目的)を明確にした上で、上記を満たす優れた専門家に「投資」することが、会社を盤石にする秘訣となります。
