【AorBの比較でわかる】会社を安定させる税務のセオリー〜税額控除やクレジットカード納付の活用法〜

会社を長く安定させるためには、売上の向上のみならず、”税務の賢い選択”が欠かせません。設備投資や経費計上、税金の納付方法における「2つの選択肢」を比較してみます。

松岡靖浩著「会社をつぶさない社長の選択」(かんき出版)を参考にして。

目次

【設備投資】「特別償却」と「税額控除」はどちらがお得?

事業規模を拡大するために欠かせないのが設備投資です。

国は中小企業向けに税制優遇措置を設けていますが、主に「特別償却」と「税額控除」の2つの選択肢があります。両者の違いを理解しておきましょう。

比較項目特別償却税額控除
仕組み通常の減価償却費に加えて、初年度に別途で経費を追加計上できる法人税等から直接一定の金額を差し引くことができる
節税効果の性質トータルの償却費は変わらない
実質的には「課税の繰り延べ(前倒し)」
税金そのものを減らせるため、ダイレクトな節税効果あり
おすすめな会社利益が低く法人税が少ない会社
赤字にして法人税をゼロにしたい場合に有効
十分な利益が出ている会社
(控除上限は法人税額の20%まで)

基本的には、通常の償却費トータルも確保しつつ、税金から直接差し引ける「税額控除」を選択するほうがお得なケースが多いといえます。

ただ、手元の利益額によっては特別償却のほうがメリットが大きくなるため、自社の経営状況に合わせて選択することが重要となります。

【経費計上】判断に迷う経費は「のせる」べきか「のせない」べきか?

経営者であれば、「この支出は経費で落ちるだろうか?」と悩むことがあります。

事業に関連する支出であることが客観的に説明できるのであれば、経費として計上できる余地があります。

過去には、高級な車であっても、出張や接待など明確に事業で使っている事実が証明されたことで、経費として認められた裁決例も見受けられます。

つまり、重要なのは「事業にどう役立っているか」を第三者に説明できるかどうかであると考えられます。

ただし、プライベートとの境界線が曖昧なものには十分な注意が必要となります。

例えば、以下のポイントを押さえておく必要があります。

  • 私的な支出との明確な区分
    家族旅行に付随する費用(子どもの旅費など)や単なる帰省費用は、事業関連性が認められず否認される可能性が高いです。
  • 「事業への関連性」を証明する記録
    例えば、視察を兼ねた旅行などを経費にする場合は、現地の物件をチェックして写真を撮る、報告書を作成するなど、客観的に「事業に使っている事実」を示す証拠を残しておくことが不可欠です。

【納付方法】税金は「クレジットカード払い」か「銀行納付」か?

最後に、確定申告や各種税金の納付方法についての選択です。

近年はキャッシュレス化が進んでいますが、「クレジットカード払い」には経営上の大きなメリットが2つあります。

  1. ポイント還元による実質的な利益
    クレジットカード納付には決済手数料(1%未満)がかかります。カードのポイント還元率(例:1.5%)がそれを上回るような場合には、その差額がお得になります。
  2. 資金繰り対策としての支払い猶予
    カードの締め日によっては、実際の銀行引き落としまで約40日間の猶予が生まれます。
    一時的に資金繰りが厳しい場合の調整として有効です。

クレジットカード納付は有力な選択肢ですが、「引き落とし日に資金が不足して遅延すること」だけは避けたいところです。

どうしても支払いが難しい場合は、カードで先延ばしにするというよりも、税務署へ相談に行くのが会社を守る正しい選択です。

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この記事を書いた人

長崎で活動する
税理士、キャッシュフローコーチ

酒井寛志税理士事務所/税理士
㈱アンジェラス通り会計事務所/代表取締役

Gemini・ChatGPT・Claudeなど
×GoogleWorkspace×クラウド会計ソフトfreeeの活用法を研究する一方、
税務・資金繰り・マーケティングから
ガジェット・おすすめイベントまで、
税理士の視点で幅広く情報発信中

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