会社を長く存続させる経営戦略:本業・特許・既存顧客・継続収入の4つの選択

会社を長く存続させるためには、日々の経営において、よりよい経営判断を積み重ねることが不可欠であるといえます。

松岡靖浩著「会社をつぶさない社長の選択」(かんき出版)を参考にして。

目次

畑違いの商売を始めるか、本業から領域拡大していくか

企業がある程度成長して資金に余裕が出てくると、新たな事業への進出を検討するときがあります。

”畑違いの商売”のリスク

業界の基本(飲食店であれば高単価・高利益率など)を把握せず、”利益はトントンでいい”という甘いスタンスで安易に参入してしまうと、本気で取り組んでいる周囲の事業者との競争で簡単に負けるリスクが高いものです。

たとえ本業で資金が貯まったとしても、業界知識のまったく業界には手を出さないのがセオリーであるといえます。

本業の強みを活かす

資金に余裕がある場合には、本業またはその近隣領域に再投資するのがよいと考えられます。

例えば、太陽光パネルの販売および保守を行う会社が、顧客との10年以上の定期的なコミュニケーションを活かして保険営業を行うなど、本業が水平的に広がる事業であれば、投資の価値があります。

特許を取るべきか、あえて取らないべきか

優れた技術を持つと、特許を取りたくなりますが、特許の仕組みを正しく理解しておく必要があります。

特許には期限がある

特許の権利保護期間は20年と決まっています。なおかつ、申請時に製造方法がすべて公開されます。

裏を返せば、保護期間が過ぎれば、他社に模倣され放題となり、製品の価値や売上は急激に落ちる傾向があります。

出口戦略の重要性

特許の価値が最も高いのは「導入から成長」のフェーズということになります。

ということは、特許の取得というのは、”最初のおいしい利益を取ったら売却する”という、出口戦略を練ってから検討することが重要ということになります。

特許を取らないという選択もある

他社が真似できないような独自技術(バイオテクノロジーなど)であれば、あえて特許を取らずに一人勝ちを狙うという戦略もあるのです。

既存顧客を大事にするべきか、新規顧客を取りにいくべきか

「LTV(顧客生涯価値)」という価値に着目されるなか、それを上げるためにはどちらに注力すべきか。

リソース配分の最適解

新規顧客を獲得することは、既存顧客を引き止めるよりも、圧倒的に労力がかかります。

コストパフォーマンスの観点から考えれば、”おおよそ8割程度のリソースは既存顧客に注ぐのが良い”と考えるのが自然であるといえます。

接触回数で信頼を高める

LTVを上げるためには、”既存顧客といかにうまく付き合い続けるか”がとても重要になってきます。

人間には、何度も顔を合わせたり、定期的にコミュニケーションを取ったりする相手に対して、自然と親しみや好感を抱きやすくなる傾向があります。

すなわち、取引を含めた接触回数を増やしていくことが、顧客との強固な信頼関係の構築に直結していくことになります。

現代は似たようなモノやサービスがインターネット上含めて溢れており、顧客は「どこから買う」よりも、「信頼できる誰かから買う」を重視する時代になってきています。

日頃からこまめにコミュニケーションを重ね、”あなたから買いたい”と選ばれる関係性を築いておくことが、結果的に売上の安定へとつながります。

継続収入を重視すべきか、単発収入を重視すべきか

ビジネスモデルを構築する際、収入の形態は、経営の安定性に直結します。

安定性の違い

単発収入と継続収入の最大の違いは「安定性」です。

サブスクリプションなどの継続収入は、翌月以降の売上が確定しているため見通しが立ちやすく、将来への投資決断のしやすさも含め、経営を圧倒的に安定させます。

単発から継続への転換

単発収入の事業であっても、それをもとに継続収入(継続的な顧客への価値提供付加)につなげられるかどうかは、十分に検討に値します。

例えば、車の販売(単発収入)に、定期的な「メンテナンスパック」を組み合わせるなど、継続収入へとつながるビジネスモデルを作ることを考えてみます。

理想の形

入金が固定、支出が変動であれば、かなり経営は安定してきます。

具体的には、「売上は固定化の方向で、経費は変動化の方向で」という形を目指すとよいと考えられます。

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この記事を書いた人

長崎で活動する
税理士、キャッシュフローコーチ

酒井寛志税理士事務所/税理士
㈱アンジェラス通り会計事務所/代表取締役

Gemini・ChatGPT・Claudeなど
×GoogleWorkspace×クラウド会計ソフトfreeeの活用法を研究する一方、
税務・資金繰り・マーケティングから
ガジェット・おすすめイベントまで、
税理士の視点で幅広く情報発信中

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