メールの返信で時間がかかるのは、用件そのものより「失礼がないか」「この人にはどんな書き方がよいか」と言い回しを整える部分。1本に15〜30分かかることも珍しくありません。Claude Codeに過去のメールを読ませて「自分の文体ガイド」を先に作っておくと、返信の下書きが数分で手元に届くようになります。
ひつじ・染谷昌利「あらゆる仕事が爆速化する Claude Code徹底活用術」(日本実業出版社)を読んで。
メールに時間が溶けるのは、言い回しを整える部分
伝えたいことは決まっているのに、手が止まる
返信の中身は、読んだ瞬間にほぼ決まっていることが多いものです。
時間を取られるのは、書き出しの挨拶や敬語の加減、相手との関係に合った結びを考えるところです。
一文ずつ迷いながら書き直しているうちに、1本に15分、30分とかかってしまいます。
AIに頼んでも「自分らしくない」文面になる
AIにメールを書かせると、丁寧ではあるもののどこか平面的で他人行儀な文面が返ってきがちです。
普段の書き出しや結び、相手ごとの距離感をAIは知らないため、誰が書いても同じような文面になってしまうのです。
結局、自分で手直しする時間がかかってしまい、「自分で書いたほうが早い」となりやすいものです。

過去のメールから「文体ガイド」と「相手別メモ」を作る
Gmailをつなぐと、過去のやり取りを読んでもらえる
Claude CodeにはGmailとつなぐ「コネクタ」という仕組みがあります。
つないでおけば、受け取ったメールの内容や過去のやり取りをClaude Codeが自分で読みに行けるので、返信のたびに本文をコピーして貼り付ける必要がなくなります。
コネクタを使わない場合も、返信したいメールの本文を貼り付ければ同じように動きます。
「自分のメール文体ガイド」を作る
書籍に倣って、自分のメール文体ガイドや相手別トーンメモを作ってみました。
最初にやるのは、直近30〜50通ほどの送受信メールをClaude Codeに読ませ、2つのファイルを作ってもらうことです。
メールマガジンや自動配信のメールは除いておきます。
- 自分のメール文体ガイド
書き出しの傾向、文の長さ、敬語の度合い、よく使う表現と避けている表現、結びの決まり文句 - 相手別トーンメモ
よくやり取りする相手ごとの呼び方、好まれる書き方、関心を持っていること
作る途中で、Claude Codeから「結びを相手によって変えていますね。関係性の違いですか?」のような質問が何度か届きます。
答えていくうちに、自分でも意識していなかったメールの癖が言葉になっていきます。
違和感のある項目があれば「〇〇は除外して」と伝えれば直してもらえます。
頼み方は「同僚への伝言」でよい
2つのファイルができたら、宛先と用件を同僚に伝言するくらいの気軽さで伝えます。
「ABC社の田中部長に、来週の初回打ち合わせの事前挨拶を送りたい。当日の議題と、予算配分の懸念にも軽く触れて」といった具合です。
Claude Codeは文体ガイドと相手別メモを参照しながら返信案を書き、チャット上に本文を表示してくれます。

下書きまで任せて、送るのは自分
確認してから、Gmailの下書きに入れてもらう
届いた返信案に気になる所があれば、「もう少し砕けたトーンに」「予算の話を強めに」と伝えるだけで書き直してもらえます。
問題がなければ「お願いします」と返すと、Gmailの下書きフォルダに保存されます。
送信ボタンは自分で押しています。
送る前に下書きを開いてひと目確認する、という最後の関門は人の手に残しておくのが安心だと考えられます。
気づいたことをメモに足すほど、精度が上がる
やり取りを重ねると、「この人は数字を入れた書き方を好む」「あの人には結論から書いたほうが早い」といった相手の傾向が見えてきます。
そのたびに「相手別トーンメモに追加して」と頼めば、次回からはその書き方を踏まえた文面が返ってきます。
使うほど、自分と相手に合った文面に近づいていく仕組みになります。
お礼状やお詫び状にも広げられる
文体ガイドと相手別メモは、メールの返信だけのものではありません。
お礼状、お詫び状、社内への連絡文、採用候補者へのメッセージなど、文面を書く仕事なら同じ仕組みで広げられます。
「お礼状を」「お詫び状を」と最初に種類を伝えるだけで、用途に合わせた文面を返してもらえると考えられます。

