AI第2次ブーム「エキスパートシステム」②

AI第2次ブームを支えたエキスパートシステムと知識表現について。

目次

全体像

  1. 人工無能
  2. 知識ベース構築、エキスパートシステム
  3. エキスパートシステムの限界(知識獲得のボトルネック)
  4. 意味ネットワーク
  5. オントロジー
  6. 概念感の関係(is-a、part-of)
  7. オントロジーの構築
  8. ワトソン、東ロボくん

オントロジー

Cycプロジェクト

すべての一般常識をコンピュータに取り込もうというプロジェクト。

オントロジー

  • 知識の記述や共有が難しい→「知識を体系化する方法論」の研究へと進展していく
  • オントロジー=もともと”存在論”という意味
  • 定義:「概念化の明示的な仕様」
  • 目的:「知識の共有と活用」
  • 特定の領域の言葉の定義やその関連性を形式化→それにより新たな知識の創出・共有の様々な局面に役立てようという試み
  • 「言葉(語彙)」「その意味」「それらの関係性」→他人と共有できるように明確な約束事(仕様)として定義
  • 概念の記述を一定のルールに基づいて行うことで、知識をつなげていくことが可能になる
  • ある単語を検索する際、似た意味の言葉を一緒に検索することが可能になる

概念感の関係(is-a、part-of)

is-a

  • 上位概念と下位概念の関係→「推移律」
  • AとBに関係があり、BとCに関係がある→AとCにも自動的に関係がある

part-of

  • 「全体と部分の関係」
  • 色々な種類の関係があり、最低5種類の関係がある

オントロジーの構築

ヘビーウェイトオントロジー(重量オントロジー)

  • 知識をどのように記述すべきかを哲学的にしっかり考えて行う
  • 時間とコストがかかる
  • Cycプロジェクト(一般常識の手動取込み)はいまだに続いている

ライトウェイトオントロジー(軽量オントロジー)

  • 効率重視で、とにかくコンピュータにデータを読み込ませて、できる限り自動的に行う
  • 使えるものであればいい
  • 分類関係の正当性は深く問わない
  • ウェブマイニング:Webデータを解析し知識を取り出す
  • データマイニング:ビッグデータを解析して有用な知識を取り出す
  • セマンティックWeb(Webサイトが保つ意味をコンピュータを理解させてコンピュータ同士で処理を行わせる)
  • LOD(コンピュータ処理に適したデータを公開・共有するための技術)

ワトソン、東ロボくん

ワトソン

  • Question=Ansewering(質問応答)
  • ライトウェイトオントロジーを生成し、回答に用いている
  • 質問に含まれるキーワードと関連しそうな答えを高速に検索する

東ロボくん

  • 質問の意味を理解していない=読解力に問題あり
  • 基本、東大合格は不可能と考えられ、2016年に開発凍結

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