銀行対応につき、疑問に思いがちなところのまとめ。
岩田まり子著「税理士を代表して金融機関の友人100人に「銀行融資」について教わってきました」(リンケージパブリッシング)を参考にして。
設備資金と運転資金
- 「設備資金」:設備購入のための融資融資
- 「運転資金」:仕入・経費などのやり繰りのための資金融資
銀行における融資は、大きくは、上記の2つのタイプに分けられます。
それぞれメリット・デメリットがあるため、使い分けたいところです。
特に、設備資金として借りたものを、運転資金として使ったり、借換えに使ったりすると、”資金使途違反”との指摘を受けるため十分に注意が必要です。
資本金に対するスタンス
資本金が少なすぎる場合、銀行から”自己資金の投入度合いが少ない=事業に対する本気度が低いのでは”と見られる可能性もあります。
株主・役員の構成に対するスタンス
安易に株主にビジネスパートナーや友人等を入れるのは避けたいところです。
株式には、法的な権利があり、1/3超で特別決議の拒否権を持ち、1/2超で普通決議を単独可決でき、2/3超で特別決議を単独可決である、といった法的な効力があるものです。
中小企業の場合、安易に株主に経営者以外の人物が入っていると、銀行から見ると”法的安定性に欠ける”ように映る場合があるといえます。
また、株主や役員(非常勤役員であっても)に、破産している等の前歴のある人物が入っている場合、銀行も警戒するため避けたほうがよいと思われます。
(その自分が原因で資金調達できないといったことも考えられる。)
複数行取引に対するスタンス
「メインバンク」とは、その会社にとってのビジネスパートナーともいえる存在になるため、安易に変えるべきものではないと考えられます。
一方で、「サブバンク」も、よりよい提案をもらう意味では必要であったりもします。
フリーローンに対するスタンス
フリーローンは、状況が悪くとも簡単に借りられるということもありますが、金利も非常に高いため、安易に手を出すのは避けたいところです。
であれば、日本政策金融公庫に相談してみたり、既存金融機関にリスケ(条件変更)をお願いすることで道が拓けるという場合もあり、そちらを先に検討したいところです。