差別化戦略3軸のうち「手軽軸」の方向性について。
佐藤義典著「経営戦略立案シナリオ」(かんき出版)を参考として。
目次
差別化戦略の3つの軸
佐藤義典著「経営戦略立案シナリオ」(かんき出版)では、差別化戦略を考えるには、”顧客の3つの欲求・価値”に基づき、同じく3つの軸に大別されるとされています。
- 手軽軸(価値:早さ・安さ・近さ・便利さなど)
- 商品軸(価値:高品質・最新)
- 密着軸(価値:自分仕様・カスタマイズ)
「手軽軸」の2つの方向性
商品の革新性というよりも、提供方法で”価値”を出すのが基本となります。
具体的には、品質は標準だが、安さ・早さ・便利さで勝負するというものです。
最低価格を追求する
- 商品は万人受けする標準的なもの(悪くないが、特別よくもない)
- 生産効率を上げるために、効率のよい作りやすさを優先
- 信頼性・安定性が重要(嫌われない、いつでもどこでも同じ品質であること)
- 規模の経済性で支える
- 設備投資などの固定費が大きくなる
- 量的優位が至上命題
- とにかく販路・商機を広げる
- マスマーケティングが中心
- 嫌われない無難な広告メッセージ
- 価格を訴求しすぎると価格だけしか見ない客しか集まらない
- おのずといつかは市場が飽和する
利便性を追求する
- 商品は万人受けする標準的なもの(悪くないが、特別よくもない)
- 買いやすさ(早く便利に入手できる)を追求
- 提供方法で差別化
- とにかく販路・商機を広げる