前期対比で目標を定めるよりも、逆算して目標を定めたほうがより成長性の高い活動をしていくことができます。
作間信司「一倉定の社長学」(プレジデント社)を参考として。
目次
前期比で目標を決める
”目標を掲げる”といっても、どう立てていいか分からないものです。
そこで、確実に分かっている前期の数字を参考にし、それをベースに前期比○%を目指そう!となりがちです。
あるいは、各部署ごとに目標を立ててもらって合算する、ということもありがちです。
しかしながら、前期をベースに、あるいは、従業員に考えてもらって目標を掲げると、”なんとなく達成できそうな数字”に落ち着いていってしまいます。
経営者の役割として、数年後の事業や会社をイメージし、そこに向かってどのように動いていけばいいのかを考える必要があります。
「こうありたい」から逆算して目標を決める
”前期比”や、”各部門が出した数字の合算”ではなく、「こうありたい」という理想を具体化し、そこから逆算して目標を設定したいところです。
常日頃、「手が届きそうなところを目指していく」のと、「理想から逆算し、そこにたどりつくにはどうすればいいのかを考える」のとでは、日頃の経営判断に違いが出てきます。
ひとつひとつは小さくとも、その違いが積み重なっていくと、時間が経てば経つほど大きな差になっていきます。
改善も改革も
日常の改善も超重要です。
一方で、逆算して目標を設定するのとしないのとでは、日常の経営判断にも差が出てきます。
例えば、以下のようなことを決める際には、その決断やその時期に大きく差が出やすいといえます。
- 商品コンセプトを抜本的に変えるべきかどうか
- 品質と価値観をどのように高めるか
- お客様層を変えるべきか
- 販売方法を変えるべきか
現状の延長線上にいると先延ばしにしてしまいがちなところも、理想から逆算した目標を持っていると、”今挑戦すべきかどうか”を真剣に考えることとなります。