相手のペースを大切にし、かつ、より相手のお役に立てるには、と考えたときに、できるだけ相手の頭が整理され、かつ、会話のなかで「気づき」があり、視野が広がるような「質問」をしていきたいものです。
コーチ・エィ「コーチングの基本」(日本実業出版社)を読んで。また、キャッシュフローコーチとして考えたことを参考として。
目次
「質問」の目的
「質問」は、通常、自分が知りたいことを聞くということが一般的です。
しかし、「質問」を受ける側に立ってみると、誰かの質問に答えるなかで、”自分という人間はこんなことを考えていたのだな”、”モヤモヤしていることを口に出してみると、それに連想する形で新しいアイデアが出てきた”といった経験があります。
頭のなかにモヤモヤしていることも、相手の質問に答えるという形で口に出すことで、”自分の耳も聞いている”ので、自分の考えを客観的に眺めることができます。そうすると、考えを次に進めていくことができます。
「質問」をする側として、このような形で、”相手の考えを進めてもらう”という形でお役に立つためには、相手に自身の頭のなかを整理してもらえるような「質問」を考えることに、意味が出てきます。
「質問」の目的を、”自分が知りたいことを聞く”というシフトから、”相手の考えを整理してもらう”というシフトに変える必要が出てきます。
「質問」の目的
- 考えを整理してもらう
- アイデア出しを促進する
- 視点を変えてみる
- ”気づき”を持ってもらう
- 他の選択肢を模索する
- 問題点の輪郭をはっきりさせる
- 目的・目標の輪郭をはっきりさせる
より掘り下げるか、よりバリエーションを増やすか
「質問」の方向性 | 「答え」の傾向 | 効果 |
---|---|---|
今の話題を「クローズ アップして(掘り下げ て)」聞く | より具体的になる | 行動しやすくなる |
今の話題を「抽象的に して」聞く | より抽象的になる | バリエーションが 広がり、アイデア が出やすい |
より具体的にしていくか、より広げていくか
「質問」のキーワード | 「答え」の傾向 | 効果 |
---|---|---|
「いつ」 「どこで」 「誰が」 | 物事が限定 されていく | 行動しやすくなる |
「どのようにして」 「なぜ」 | 物事が拡大 していく | 考えを広める・深める |