課題の言語化、他社事例のリサーチ、関係者へのヒアリング、論点の整理と進めるうちに、企画書に使えるメモは手元にそろっていきます。あとはこれを1枚にまとめる段階ですが、Claude Codeには、フォルダの中身を踏まえて「企画書を作って」と頼むだけで、Why now(なぜ今なのか)・効果・コスト・導入ステップがそろった1ページの叩き台を作ってもらうことができます。
ひつじ・染谷昌利「あらゆる仕事が爆速化する Claude Code徹底活用術」(日本実業出版社)を読んで。
白紙から書き始めると、企画書は半日かかる
何から書き、何を根拠にするかで手が止まる
これまで企画書を作るときは、白紙から書き始め、章立てを考え、根拠を集め……と、数時間から半日かかっていたと書籍では紹介されています。
「何から書こう」「根拠が弱い」「数字はどこから引こう」と迷うたびに手が止まり、組み立てだけで疲れてしまう場合も多いものです。
フォルダの中身を踏まえてClaude Codeに頼むだけで、同じ作業が10分で済みます。
溜めてきたメモが、そのまま叩き台の材料になる
材料になるのは、これまで作ってきたいくつものメモです。
書籍では、「Claude導入提案」というフォルダにまとめ、5つ目の「企画書叩き台」をClaude Codeに書いてもらう形が紹介されています。
| 01 現状課題メモ | 課題の言語化で作ったメモ |
|---|---|
| 02 他社事例まとめ | 市場・他社事例のリサーチ結果 |
| 03 ヒアリングシート | 関係者ヒアリングの質問リスト |
| 04 論点マップ | ヒアリング結果を整理したもの |
| 05 企画書叩き台 | Claude Codeが書くファイル |
メモがそろっていれば、他に新しく用意するものはありません。

Claude Codeに企画書の叩き台を作ってもらう手順
手順1:4つのメモがフォルダにそろっているか見る
下準備としては、4つのメモが「Claude導入提案」フォルダにそろっているかを見渡すだけです。
メモを作ったあとに出てきた追加情報(競合の新しい動き、上司から追加で言われたことなど)があれば、依頼文に2〜3行添えます。
手順2:6つのセクションと仕上げの方針を指定して頼む
フォルダをClaude Codeで開き、依頼文を送ります。
作ってほしいファイルとして「05_企画書叩き台」を指定し、同じフォルダのメモを横断して、上司や経営層に出せる叩き台を作るよう依頼します。
書いてほしいセクションは、次の6つ。
| 1 Why now | なぜ今、この提案なのか |
|---|---|
| 2 何ができるようになるか | Claude Codeの提供価値 |
| 3 期待効果 | 数字で書ける範囲で |
| 4 コスト感 | プラン・規模・概算 |
| 5 リスクと対応 | 論点マップで出た反対意見への対処 |
| 6 導入ステップ | 3か月の試験導入、効果測定、横展開 |
あわせて、仕上げの方針も指定します。
- 分量:A4で1ページに収まる
- 粒度:経営層が斜め読みしても判断できる
- 数字:現状課題メモと他社事例まとめから引用する
数字の出どころをメモに限定しておくと、企画書に載った数字がどのメモに由来するかを辿れるため、あとから確認しやすくなると考えられます。
手順3:6つのセクションが埋まった1枚を読み返す
返ってくるのは、4つのメモが6つの箱に仕分けされた1ページです。
書籍の例は「Claude Code 営業部試験導入」という企画書で、対象は営業本部長と経営層です。
導入ステップの箱は、次のような中身になっています。
- 最初の1〜2週間:IT部門と運用ルールを決め、試験導入のメンバー5〜10名を選ぶ
- 3週目:キックオフとして使い方の共有会を1時間開き、契約を始める
- 1〜3か月目:本格運用に入り、週次でレビューしながら効果を測る
- 3か月目の終わり:効果を報告し、経営層に横展開の判断を仰ぐ
リスクと対応の箱には論点マップで出た反対意見への対処が入るため、ヒアリングで聞いた懸念が企画書の中に残る形になります。

企画書を起点に、稟議書や提案スライドへ素材を渡す
同じ素材から、別の成果物を続けて作る
企画書の叩き台が固まったら、内容を引き継いで稟議書のドラフトを作り、最後は提案スライドの構成へとバトンが渡されていきます。
「企画書を踏まえて、社内フォーマットの稟議書ドラフトを」「企画書と稟議書を踏まえて、経営会議のスライド構成を」と頼むだけで、同じ素材から異なる成果物が通しでそろいます。
社内提案の準備が「ゼロから書く」から「素材を組み替える」に変わる、という書籍の整理です。

経営者・事業主なら、説明する相手を置き換えて使う
経営者であれば、「上司・経営層」は共同経営者や金融機関、顧問の専門家に置き換えられます。
設備投資や新しいサービスの開始、融資の相談など、「なぜ今」「いくらかかる」「どう進める」を1枚で伝えたい場面で使えると考えられます。
叩き台が1枚あると関係者からフィードバックを集めやすくなり、使うほど自分の提案スタイルが骨子のテンプレートに蓄積されていく、と書籍はまとめています。
議論の起点が「何を書くか」から「どこを直すか」に移ることが、この使い方のいちばんの効用だと思われます。
