情報が溢れる時代においては、どれが自分にとって必要な情報か・どれが自分にとって合わない情報かの見極めが分かりづらくなっているように感じていて、”それを考えてくれる存在”にニーズや価値が出てきているように感じています。
和仁達也著「コンサルタントの対話術」(かんき出版)を読んで学んだこと、キャッシュフローコーチとして感じたこと。
情報不足の時代から、情報が溢れる時代へ
かつて情報そのものが不足していた時代から、インターネットの進展によって、今は”情報が溢れる時代”へと変化しています。
情報そのものは目にすることができる。
しかしながら、逆に情報が溢れすぎてしまっていて、
”どれが自分に合っているか分からない”
”盲点があるような気がして不安”
という状態になっているように感じます。
情報が溢れている時代においては、不安になるのがある意味当たり前であって、逆に、専門分野外のことを自信満々に選択して不安を感じない状態にある人がいたとしたら、その人に対して違和感を感じる方が正常な感覚なのだと思います。
よって、「どう選ぶか」がテーマであり、かつ、ニーズになってきていると感じます。
オーダーメイド・カスタマイズするという感覚
天気アプリを入れているのですが、そのアプリのなかでは、実に様々な天気に関する情報が溢れています。
そのなかで、「あなたへの影響は?」(会員メニュー)という表示が出ます。
つまり、有料会員になると、より自分が住んでいる地域にフォーカスして、情報をカスタマイズしてお伝えしますよ、ということです。
情報は溢れるほどあるのだけれど、逆に溢れすぎていて、
何が自分にとって合っているのか・必要か不要か・”自分にとっての”メリットデメリットは何か・リスクはないのか・多すぎて見落としている点はないか・死角や盲点はないか、
といったことが気になってきます。
経営を取り巻く情報も同様に、税務に関することはもちろん、今は様々な情報は溢れているけれど、結果、どれが合っているか分からない、特定の業者のみの情報に乗ってしまって自分の都合のよいように解釈してしまって後始末が大変だった、などといったことも起こり得ます。
そのような状況であることを踏まえて、税務に関する専門知識・財務に関する専門知識をただ伝えるのではなく、それらの知識を、相手の諸状況を理解したうえで、その相手の状況にフィットした情報を、メリット・デメリットなど相手に分かりやすい言葉・タイミングへと、オーダーメイド・カスタマイズして伝えるようにしていますし、現在進行形として意識してトレーニングしています。
それがニーズに合っている・相手のお役に立てる、と思うからです。
”自分で決めたい”というニーズ
情報が溢れる状況においては、情報そのものはいつでも手に入る感覚がするものです。
つまり、情報そのものには価値(必要性・希少性)を感じない、という感覚です。
そして、”自分で決めたい”という感覚も高まってきます。
不足しているのであれば、誰かに与えられることに価値を感じます。
溢れているのであれば、”自分で決めたい”ので、その決めるための判断基準や盲点を教えてくれるということに価値を感じるように思います。
相手が必要としていること・困っていること以外の専門知識は、相手にとっても情報過多になりますし、押し付けたところで価値を感じてもらえないと考えるのが原則だと考えています。
(そうはいっても伝えなくてはいけないこともありますが、それは例外といえます。)
相手の話をよく聞き、相手が何に困っているかを感情面も含めて理解し、それを解決するための策を、必要なタイミングで、必要十分な形に加工し、できるだけ”相手の言葉で”提供できるようなトレーニングが必要だと強く感じています。