特に営業面において、起業当初からいきなり効率を求めないほうがよいといえます。
今井孝著「起業1年目の教科書」(かんき出版)を参考として。
「世界観」を言語化する
事業とは、商品をツールとし、会社の「世界観」を届けているものであると考えられます。
商品はあくまで媒介であって、最終的に届けるべきものは「世界観」です。
より具体的に言えば、”お客様にどのように嬉しくなって欲しいのか・どんな気持ちになって欲しいのか”ということです。
誰しも、事業を始める際には、漠然とした形で、上記のような”届けたい世界観”のようなものを持っているものです。
ただ、それは非常に漠然としているものなので、いかにそれを言語化できるかはとても重要であると考えられます。
言語化できれば価値観の近いお客様と知り合うことができますし、それそのものは事業における一番の財産であるといえるかもしれません。
商品は、それを届けるためのツールに過ぎないので、変化させていけばよいですし、変化していくものであるとも考えられます。
効率のよい営業はそもそもない
効率よく、かっこいい営業というものは存在しないと考えられます。
本当に”どのように営業すれば分からない”という場合はないもので、大体の場合には、営業するための方法というものは複数あるものです。
それでも”どのように営業すれば分からない”と思うのは、心のどこかに、”もっと楽で効率のよい営業があるのでは”・”もっと確実な方法があるのでは”・”確実でないのは嫌だ”という気持ちがあるからですが、そのような”これさえすれば誰でも絶対に成功する営業”などというものは実際にはないものです。
そう考えれば、できることはたくさんあるものですし、最初から”効率のよい営業”などと考えずに、ひたすらに大量に行動していくなかで、自分に合った営業というものがようやく見つかるのだと考えられます。
反応率をあらかじめ知っておく
大量に行動するといっても、どこまでやれば成果が出るか分からないといったような、完全に暗中模索であることは辛いものです。
そのような場合、「反応率」を知っておくとよさそうです。
例えば、DMの反応率は1/1000でありその問合せのなかからさらに成約する率は1/10であると、最初から知っておけば、成約までどれほど行動すればよいかが見えやすくなりますし、うまくいかなかったときの落胆さや暗中模索さによる苦しみも低減されると考えられます。
”リターン”とのスタンス
事業として行動する場合、”見返り(リターン)”を求めるほうが自然であると考えられます。
ボランディア活動でない限り、事業として行う場合にはリターンを求めるものですし、モトが取れるかどうかといったことを考えることも、自然なことであると考えられます。
”三方良し”の精神で、自分の周囲を助けていくなかで自分の周囲そのものに人が溢れていけば、そのなかからやがては自分の仕事に結びつく機会も生まれていくものです。
誰かを助けることで、自分が困ったときには助けてもらうことができる機会を得ることもできます。
一方で、常に・すぐに見返りを求めていると周囲も引いてしまうものですし、10のうち1つでも何かに繋がれば、いつか繋がれば、くらいでいるほうが自然体でちょうどよいと考えられます。