起業前と起業後でいきなり世界が変わるのではないかと思いがちですが、そういうわけではないものです。
今井孝著「起業1年目の教科書」(かんき出版)を参考として。
いきなり知らないお客様から注文が殺到するものでもない
起業というと、イメージ的に、起業後にはまったく知らない世界が待っていると思いがちです。
また、ゆえに、”営業”というものが大きなハードルとして立ちはだかっているような気がして不安になってもきます。
しかしながら、起業していきなり知らないお客様から注文が殺到するということはないものです。
なぜなら、消費者は、まずは知名度や実績をお仕事発注の基準としていることが多いためです。
おおむね起業してしばらくは自分自身の家族・親族・友人・社会人になってからの繋がりからお仕事が生まれるということがほとんどで、起業後の認知の努力というものは半年ほど経ってからでないと効果が出ないのが通常です。
そのため、まずは身近な人へのお仕事の提供からスタートし、そこで満足度を得ることができれば、口コミから自然と広がっていくという流れを取ることになると思われます。
相手の役に立とうと思う
知名度や実績のない起業後にできる人間関係において、いきなり仕事へと発展する可能性はないものの、潜在的なお客様は多くできてくることにはなります。
いきなりお仕事へと繋がらなくとも、”相手の役に立とう”とする気持ちを持って接することで、その後に人柄からお仕事へ繋がっていくことにはなります。
”相手の役に立とうとする”ことが、必ずしも相手の商品を購入するなどでなくともよいと思われます。
もしごく少額の購入であったとしても、口コミ投稿などをすることで相手の事業の役に立つことができます。
そうでなくとも、相手のSNS投稿に”いいね!”するだけでも相手にとっては嬉しいものです。
”人の役に立つ”とは、必ずしもお金をかけずとも、心がけ次第で様々なことがあります。
最初は「満足度」が最重要、「効率」は再劣後
起業当初、最も重視すべきは「満足度」と考えられます。
満足度が高ければ、自分の商品の”価値”を感じてもらえている証拠でもあり、その後の展開にも十分な自信を持つことができます。
「効率」については、ある程度して数をこなすようになってから整えていけばよく、まずは一連のお仕事を丁寧に行い、相手に十分な価値を感じてもらえるような努力をしたいところです。
接近戦で人柄を伝える
ネット上でお仕事を取ろうと思うと、過当競争ななかに飛び込んでいくため、どうしても知名度・実績・資金力に劣る起業したての事業者には不利になってくるものです。
そのため、アプローチとして考えたいことは、「相手に直接会う」ということ、つまり、”接近戦”であると考えられます。
”人柄”こそが唯一無二であり、他者と差別化できるポイントであったりします。
他者の役に立とうと思いマメに丁寧に接することは、手間もかかることでもあるため、既存事業者はなかなかできずにいるため、起業したての事業者には狙い目のアプローチであると思われます。