経営者の「お困りごとトップ3」

経営には成長が必要とされる以上、常に課題があるもので、言い換えれば「お困りごと」があるものです。

和仁達也著「プロの思考整理術」(かんき出版)を参考にして。

目次

経営者の「お困りごとトップ3」

経営における「お困りごと」は千差万別で、ひとつとしてまったく同じものもないかもしれませんが、ある程度の”基本型”のようなものは考えられます。

その”基本型”のトップ3は以下のように整理されます。

  • 会社のお金の流れが漠然としていて先の見通しが立たないストレス
  • 社員との立場の違いが生む”危機感のズレ”によるストレス
  • 次のワクワクするビジョンが見えないストレス

もちろん、これは基本形であって、状況が違ったり複合的であったりしますが、基本形を知っておくと眼の前の相手のお困りごとの核心(センターピン)を掘り当てやすくなるといえます。

また、直接的に相手のお困りごとを断定せずに、これらはあくまでたたき台・積み石・捨て石と考え、”○○であるとよく聞くのですが?”などといった形で、話の突破口として使いたいところです。

仮説を立てる

経験値をもとに、”仮説を立てながら聞く”のも有効といえます。

「○○○(原因)によって、○○○(困った状態)になっている」という形です。

話を聞きながら、こうかな、ああかな、などと思いを巡らせながら聞いていくことで、相手のお困りごとの核心にたどり着きやすくなりそうです。

壁打ち・伴走者

”テニスやキャッチボールの相手役”とは異なるといえます。

なぜなら、相手役にまでなってしまうと、自分の意見が出すぎてしまうからです。

あくまで「壁」のようにフラットでなければならないのですが、それは、意識しなければ難しいことでもあります。

あるいは「伴走者」のように、相手の様子を見ながら、あくまで相手より出すぎず、相手のペースで、状況を整えたり、思考の幅を広げる環境を作ったりするイメージを持つとよさそうです。

相手起点

物事にはメリット・デメリットがあるものです。

特に”困っているとき”とは、”迷っているとき”ともいえるため、複数の甲乙つけがたい選択肢のなかで悩んでいることも多いものです。

その際に、どの選択肢がよいかどうかということは、あくまで相手にとってベストなものはどれかであって、聞き手の価値観は必要ないといえます。

選択肢のメリット・デメリットを整理していくことで、相手の思考を整理していくような場面においては、あくまで、相手起点で話を聞き、相手にとってのメリット・デメリットを整理したいところです。
(聞き手がメリット・デメリットを誘導すると、説得に映ってしまう)

前置きトーク

先に言えば説明、後に言えば言い訳

和仁達也著「プロの思考整理術」(かんき出版)でよく説明されることとして、”先に言えば説明、後に言えば言い訳”があります。

同じことでも、相手に先に言っておくことと後に言うこととでは、相手の印象はまったく異なるものになります。

相手があらかじめ分からないであろうこと・不安になるであろうこと・一時的な支障が生じるかもしれないこと、については、前置きしておいたほうがよいと考えられます。

「前置きトーク」として、その概念を言語化し、重要視しておくことで、意識することができます。

許可を得る

自分の意見・メッセージを伝えたいときも出てきます。

その際には、相手の許可を得る前置きをすることで、相手も聞く姿勢を作ってくれ、スムーズに伝わる場合が多いものです。

「思いついたことがあるのですが、言ってもいいですか?」

といった形です。

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