”会社の力量”を測るには、どのような視点で見るべきか。
井上和弘著「社内埋蔵金をお金にする知恵」(中経出版)を参考として。
会社の力量を測る視点
井上和弘著「社内埋蔵金をお金にする知恵」(中経出版)において、企業体力を具体的に測る要素として、究極的に以下の2つであると語られています。
収益性
「収益性」は、儲ける力量そのものといえます。
商品力、販売力、生産性などの要素も、最終的にはここに集約されてきます。
これまで貸借対照表を見る視点の話も出てきましたが、すべてはこの収益性を高めるために、会社にとって不要な設備・在庫を処分・換金し、収益を生み出すことに直結しているもののみを残し、処分したことによる節税額や換金したお金を、さらに収益を生み出すために再投資していく、ということでもあるといえます。
安定性
儲けをよく蓄えることができており、実際に使える自由なお金が多いことは、経営の安定性に直結します。
ここで重要なのは、”実際に使える自由なお金が多いこと”であって、借入で調達したことによって手元に持っているお金は、”実際に使える自由なお金”ではないと考えるべきであるということです。
時流即応
「収益性」と「安定性」を高めるためにすべきことは、”絶えず変化し続けるお客様の要望に合わせること”だといえます。
自社の商品・サービスを、時代の変化に合わせ、絶えず魅力あるものにし続ける努力をする必要があります。
そのためにも、”自社が身軽であること”は重要になってきます。
無駄な資産を持たず、無駄な借入はせず、収益性のためにのみ経営資源を投下し、稼得した利益を地道に積み上げていくことで、手元の”実際に使える自由なお金”は多くなり、身軽に動くことができます。
その状態であれば、資金的にも精神的にも余裕があり、今日明日の売上だけではなく、将来の売上を創るためのより高い商品力を磨くことができるようにもなってきます。
圧倒的な差別化
同じ品質で勝負することになると、値段で差をつけざるを得なくなってしまいます。
同じ品質・同じ土俵ではできるだけ戦わずに、”自社にしかできない・他社には真似できない”商品力・サービス力をいかに磨けるかが、「収益性」と「安定性」へと繋がってくるものです。
他社に比べて圧倒的な差別化を目指したいところです。