経営者の仕事は「決定すること」といわれますが、もっと具体的に整理してみると、見えてくるものがあります。
作間信司「一倉定の社長学」(プレジデント社)を参考として。
目次
経営者の仕事「決定すること」
経営者の仕事は「決定すること」といわれます。
これを否定する人はほぼいないといわれるほど、普遍的で、最大公約数的なことだといえます。
つまり、決定することを従業員に任せることはできません。
もし従業員に決定を任せるような状況になっているとすると、組織がうまく回らなかったり、組織がひっくり返ったりして、安定性を欠くことになります。
何を決定するのか
具体的に、何を決定するのでしょうか。
- 「はっきりとわからない未来への決定」
- 「自社の”付加価値”をどのように生み出していくかの決定」
作間信司「一倉定の社長学」(プレジデント社)によれば、上記のように定義されています。
どのような情報をもとに決定するのか
もっと具体的に、どのような情報をもとに、何を考え、何を決めるべきかということに関し、以下のように例示されています。
- 自社と自社の経営環境の将来を予見し、手を打つべきことを考える
- 競合との競争や差別化を考える
- どのようにすれば、お客様からの支持を得続けることができるか、拡大できるかを考える
- 世の中の新しい技術の実用化を予測する
- 住んでいる町の将来(都市計画など)に関する情報を集める
- 人口の推移・動態に関する情報を集める
- 消費者の価値観の変化を感じる
- 取引先の経営計画に関する情報を頭に入れておく
- 景気動向に関する情報を集める
- 世界経済・日本経済・社会に関する情報を集める
これらの情報をもとに、決定をし、その将来の姿に必要な”人・物・金・技術”をどのように揃えるべきか、どのような配分で投入すべきか、を考えていくことになります。
未来を決定するための”過去の振り返り”
このような「未来への決定」に際しては、”過去の振り返り”も非常に参考になるものです。
- 過去どのようなことに失敗したか
- 過去どのようなことに成功したか
これらを振り返り、自身のなかに整理することで、決定の重みや重要性を再認識することができます。