いざ売上を上げよう!となったとき、自社の売上の”構造”を知っていなければ、どのような方向に進んでいけば分からないということになります。
佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考として。
目次
ニーズの広さ・深さ
商品のニーズは、広さ・深さで整理することができます。
- ニーズが深い → その商品にどれだけこだわるか(ブランドなど)
- ニーズが広い → その商品をどれだけ多くの人が使うか
ニーズが狭く、深い
”ニーズが狭く、深い”商品には、以下のような傾向・特徴があります。
- 限られた顧客が継続するかどうか
- 限られた顧客が熱狂的に購入してくれるかどうか
- 顧客層が定まれば、ターゲットを絞って広告をすることができる
- 大規模な広告投資は不要
- 価格競争に陥ることが少なく、利益率は高い
- ニーズが狭いため、売上を大きく伸ばしにくい
このような傾向・特徴を踏まえると、売上確保に向けて、どのようなアプローチをするとよいかが見えてきます。
既存顧客や見込み客に対し、定期的な接触を持ち、新製品が出たら案内する・よりオーダーメイドのサービスを展開するなどの対応です。
(関係深耕、リピート主導)
ニーズが広く、浅い
”ニーズが広く、浅い”商品には、以下のような傾向・特徴があります。
- 幅広い顧客層がどれだけ反応してくれるか
- 潜在顧客層が多い反面、競合も多いため、広い層へ常に働きかける必要がある
- 多額の広告投資が必要
- 価格競争が陥りやすく、利益率は低い
- ニーズが広いため、売上を大きく伸ばせる余地がある
このような傾向・特徴を踏まえると、売上確保に向けて、どのようなアプローチをするとよいかが見えてきます。
多額の広告投資を行い、より多くの消費者に認知してもらい、まずは1回の購入に繋げ、さらに次の購入に繋げていくなどの対応です。
(広告、認知主導)
自社の商品群を並べて俯瞰する
「広さ軸」と「深さ軸」とを作れば、4カテゴリーができます。
- 広くて、浅い
- 広くて、深い
- 狭くて、浅い
- 狭くて、深い
自社の商品群が、それぞれどのカテゴリーに当てはまるか。男女によってなど、特定の顧客層ごとによっても、これらの配置は変わる場合があります。
当てはめてみると、その商品の特徴と進めるべき道筋が見えてくることが期待されます。