「相談」に対して「アドバイス」で返さない、というひと呼吸を置くと、見えてくるものがあります。
「相談」に「アドバイス」で返す
「相談」に「アドバイス」で返す。
日常を考えてみると、当然のように行われているものです。
相談にアドバイスで返さないということを徹底すると、どうしていいか分からず調子が狂ってしまうほど、当たり前の組み合わせで使われているものです。
「相談」に「アドバイス」で返すことで解決することも多くあるのは事実です。
一方、相手が試行錯誤して成長する機会を奪っていたり、ただ聴いて欲しかっただけなのに言葉で返されてしまったり、ただ心情を理解して欲しかっただけなのに理知的に返されてしまったり、で、この”相談→アドバイス”の組み合わせはうまくいかないこともかなりあるものです。
「相談」に「アドバイス」で返さないくらいがちょうどいい
あまりにも条件反射的に、「相談」に対して「アドバイス」が出てくることも多いので、”「相談」に「アドバイス」で返さない”という意識でいるくらいがちょうどよいのではないかと思います。
もちろん、アドバイスで解決することも多くあることは事実です。
しかし、そう思っている以上に、解決しないことも多く存在しているわけで、であれば、ちょうどの組み合わせにしようと思うと、”「相談」に「アドバイス」で返さない”くらいの意識でいるのがちょうどよいのではないかと思っています。
結果、アドバイスをするとしても、まずは、その前段階で、相手の言葉の表の意味と裏の意味の把握に努めた上で、さらに相手の何を知るべきか・何を求めているか(例えば、乗り越えられる壁の前で躊躇しているのか、ただ聴いて欲しいだけなのか、心情を理解して欲しいと考えているのか)を、じっくり考えて見極めてから「アドバイス」に行き着くくらいがちょうどよいのではないかと思います。
自分の立ち位置を理解して使い分ける
専門職であったりすると、「アドバイス」が求められることも多くあります。
その”立ち位置”を期待されての相談なのですから、そういったことには「アドバイス」で返すことになるでしょう。
そうであったとしても、「アドバイス」する前に、相手が何を意図しているのか、をワンクッション置くことも重要です。
まして、自分の専門分野以外のことであればなおのこと、まずは、相手の意図を知ることが大事で、その上で、自分が何をすべきなのか考えるくらいがちょうどよさそうです。
少なくとも、”「相談」で「アドバイス」で返す”という組み合わせは、自然なように見えてそうではないということを理解しておく必要があります。