銀行へ融資を申し込む際、事業計画書と資金繰り予定表があったほうがよいといわれていますが、そのポイントはどのようなものか。
岩田まり子著「税理士を代表して金融機関の友人100人に「銀行融資」について教わってきました」(リンケージパブリッシング)を参考にして。
目次
事業計画書と資金繰り予定を作るメリット
「事業計画書」と「資金繰り予定表」とは、会社の損益や収支が今後どのようになっていくかを示すものです。
作ることにどのようなメリットがあるか。
- 自社の事業のお金の流れを整理し、着地や将来の見通しを立てることで、安心して事業を行うことができる
- 銀行などの外部に対しても、自社の業績の見通しを正確に示すことができ、融資申請に信憑性・客観性を持たせることができる
事業計画書のポイント
事業計画書を作成するにあたっては、以下のようなポイントを踏まえたいところです。
事業の動機
- (創業)創業の動機
- 事業計画を作る目的(事業を通じて何を目指しているか)
事業の概要
- (創業)取り組もうとしている事業
- 今行っている事業
- 商号
- 本店所在地
- 支店・営業所の有無
- 役員
市場の環境
- 取り巻く市場環境をどのような状況にあると認識しているか
- 外部環境の受け止め→自社のポジショニングや見込みを表現する
- 市場調査
- 経営指標
- 同業者の動向データ
事業の将来目標
- 現状を踏まえ、どのようになっていきたい
- 具体的な数値目標(売上など)
事業の課題
- 現状の弱み・強みの認識
- 弱み(課題)の克服の方針
- 強みの強化の方針
具体的な事業内容
- 事業ごとの取引の流れ、強み、特徴、実績
- (新事業)売上計画、仕入計画、設備計画、人員計画
資金計画表
- 何にいくらかかるのか
- 必要資金のうち、自己資金をどれくらい投入するのか
- モノ・ヒト(大きな支出項目)の増減のタイミング
- 売上→保守的に見積もる
- 経費→想定より高めに見積もる
- 損益計画表
融資が必要になるポイントはどこか考えてみる
上記の「事業計画書」と「資金繰り予定表」を作成したうえで、銀行に対しては、いつ・いくら必要になりそうなのかが分かるように意識するとよさそうです。
- 「設備」「人員」の増加の見込みはどこか