約束は信頼のみなもとになるものです。
逆にいえば、約束を破ったときには信頼が低下してしまいます。
東山紘久著「プロカウンセラーの聞く技術」(創元社) を読んで実践して以来15年、学んだこと。
「言い訳」の逆効果
話し手と聞き手との間で、心象のギャップが生まれやすい行為に、「言い訳」が挙げられるように思います。
何らかで約束が守れなかったときに、言い訳した場合にどのようになるか。
守れなかった側は、言い訳して自己弁護することで自己満足してしまうため、自分が持つ心象としては、なんだかスッキリした気持ちになります。
反対に、守られなかった側は、言い訳されると苛立つものです。
その理由が一見正当なものであって、その場で抗議することはなくとも、それは辛抱しているだけで、守られない約束が続くとどこかで爆発してしまいます。
例えば、電車の遅れで約束の時間に間に合わなかった場合でも、「電車が遅れて間に合わず、すみません」というよりも、「すみません」だけの方が心象がよいですよね。
いつも約束を守る人がたまたま約束の時間に間に合わなかったのであれば、「すみません」だけであっても、相手は察してくれます。
逆に、いつも約束を破る人が間に合わなかったのであれば、電車が遅れたという正当な理由を言ったとしても、信用してもらいづらいと思います。
守れなかったとき、どのように対処すべきか
自分に落ち度があれば、シンプルに謝る。償うべきことであれば償う。
自己満足のために、ついつい言い訳したくなるものですが、相手にとっては満足どころか逆効果なだけなので、言い訳しないほうがよさそうです。
相手の指摘をよく聞いて、何によって償えばよいかをよく理解し、その後、実行していくことでしか信頼の回復はできないものです。
みだりに約束しない
このように、約束は自身の信頼をかたちづくる大事なものなので、そもそも「みだりに約束しない」ことが重要だと思います。
そもそも守れる約束しかしないことも大事です。