売上を伸ばそうと思うと、「単価×数量×リピート」の面積をどのように大きくしていくかと考えていくことになります。
作間信司「一倉定の社長学」(プレジデント社)を参考として。
売上を伸ばすには
”売上を伸ばす”
事業者誰しもがテーマとして抱えている課題といえるかもしれません。
ただ、単純に”売上を伸ばす”と考えてみてもかなり漠然としています。
業種問わず、売上は、以下の要素で構成されています。
- 単価
- 数量
- リピート
この要素ごとに何ができるかを考えていくと、より具体的・建設的に考えていくことができます。
また、業種問わない要素のなかで考えることで、他業種で行われている施策を取り入れるという視点を持つこともできます。
バランスが必要
「単価×数量×リピート」は、バランスで考える必要があります。
まずは取りようがない施策から消去法的に考えていくと、「低単価×低回転(低数量)」は事業として成り立ちません。
もし自社内を見渡したときに上記のような分野があるのであれば、(聖域なく)撤退を検討していくべきこととなります。
ここに甘さが出ると、従業員のなかには、口に出さなくとも不満が生じることにもなってしまいます。
そのうえで、いずれかの方向で考えることになります。
- 「低単価」×「高回転」
- 「高単価」×「低回転」
回転力を高める、質を高める
単価の低いものを扱うのであれば、その分、数量を稼がなくてはならないので、そもそもその数量を作り出す力(回転)が必要とされます。
一方、商品の質を高めて、単価を上げていくという選択肢も考えられます。
その場合、予想以上に数量が落ちないか注視する必要もありますが、その質に独自性を出すことができれば商圏も拡大するので、思ったほど数量は落ちないという見込みも成り立ちえます。
中小企業という視点で考えてみると、一見すると”安さで勝負しなければいけないのではないか”と思いがちですが、「回転力(数量を作り出す力)」という観点からは、設備も人も豊富で、数量拡大とともに固定コストを分散していける大企業に対して勝てる見込みが少ない場合も多いものです。
むしろ、独自の価値を追求して質を高め、単価を上げるとともに数量も引き寄せていく方向性に動いていった方が、独自の立ち位置を築くことができ、安定的な事業になってくる余地が多い気がします。