お金に関する「基準」を持つと、事業に対する考え方は判断も変わってくると思われます。
今井孝著「起業1年目の教科書」(かんき出版)を参考として。
お金の使い方の「基準」を持つ
勤務している場合、仕事のためにどれだけお金を使ってももらえる給与は同じであったりするため、であればできるだけ節約しようという志向になりがちです。
一方で、起業すると「費用対効果」という考え方が必要になります。
”投下するお金・時間に対してリターンが多いかどうか”という判断基準です。
お金を使ったとしても、それ以上のリターンが見込めるのであれば、お金を使う意味があります。
また、事業を行うのであれば、お金がないからやらないことの機会損失を加味して判断しなければなりません。
一方で、たとえ使うお金が安くとも、リターンが少なければ、使わないという判断も必要になると思われます。
分散投資
”1の投資に対して、1以上のリターンを求める”
という考え方よりも、
”10の投資に対して、10以上のリターンを求める”
という考え方のほうが重要であると考えられます。
つまり、行うことが1つだけであるとそれが失敗するとすべて失ってしまいますが、行うことが10あれば、そのうちいくつかに成果が出ることで元が取れます。
誰しも失敗は怖いものですが、怖いからこそ常に複数のチャレンジを行い、分散投資をすることで、うちいくつかで成果が出せるようになりたいところです。
”無駄な時間”とは、何かをして失敗することではなく、何もしなかったことであると考えられます。
元を取る
費用対効果を考えるにあたり、最も避けたいこととは”その投資判断を他人に委ねること”であると考えられます。
そう考えると、自分の責任において投資判断をする必要がありますし、”自分自身が元を取る”という意識や覚悟が必要であると考えられます。
そのような意味では、ひとつの経験から、複数のことが会得できるように考えたいところです。
チャンスに不安はつきもの
新しいことは、チャンスであるともいえます。
しかしながら、チャンスには不安はつきものです。
”新しいこと”は、前例がありませんし、十分な自信を持って臨むことができないかもしれませんし、すべて理解せずに始めなければならないかもしれません。
そのように周囲が躊躇するからこそ、新しいことには参入障壁もあり、先行者利益もあると考えられます。
新しい分野であれば、多少間違えていても費用対効果は見込めますし、不安であっても、乗ってみる価値はあると考えられます。