孫子の兵法(97~98/九地編)

「孫氏の兵法」から学べること。

目次

97)九地編/地形「絶地」「衢地」「重地」「軽地」「囲地」「死地」

原文

凡爲客之道、深則專、淺則散。去國越境而師者、絶地也、四達者、衢地也、入深者、重地也、入淺者、輕地也、背固前隘者、圍地也、無所徃者、死地也

書き下し分

凡そ客と為る道は、深ければ則ち専らに、浅ければ則ち散ず。
国を去り境を越えて師する者は、絶地(ぜっち)なり。
四達(したつ)する者ものは、衢地(くち)なり。
入ること深き者は、重地(ちょうち)なり。
入ること浅き者は、軽地(けいち)なり。
背は固にして前は隘なる者は、囲地(いち)なり。
往く所無き者は、死地なり。

敵の領地内に侵攻して戦う場合、深く入り込めば兵たちは一丸となって戦うことだけを考えるが、浅くしか入り込んでいないと自国に帰りたいと考える兵もいてばらばらになってしまう。

敵地に侵入した場所を、「絶地」という。

四方に通じていて交通の要衝を、「衢地」という。

敵地に深く侵入した場所を、「重地」という。

敵地に浅く侵入した場所を、「軽地」という。

背後が険しく前方が狭いような場所を、「囲地」という。

どこにも逃げ場がない場所を、「死地」という。

98)九地編/九地での戦い方

原文

是故散地吾將一其志、輕地吾將使之屬、爭地吾將趨其後、交地吾將謹其守、衢地吾將固其結、重地吾將繼其食、圮地吾將進其塗、圍地吾將塞其闕、死地吾將示之以不活

書き下し分

是の故に散地には吾れ将に其の志を一にせんとす。
軽地には吾れ将にこれをして属(つづ)かしめんとす。
争地には吾れ将に其の後に趨(おもむ)かんとす。
交地には吾れ将に其の守りを謹まんとす。
衢地(くち)には吾れ将に其の結びを固くせんとす。
重地(ちょうち)には吾れ将に其の食を継がんとす。
圮地(ひち)には吾れ将に其の塗(みち)を進まんとす。
囲地(いち)には吾れ将に其の闕(けつ)を塞がんとす。
死地には吾れ将に之に示すに活きざるを以てせんとす。

九地では、以下のような戦い方が原則である。

散地自国領内で戦う場所自国領内では、兵の心が一丸とならない恐れがあるので、兵の心が一つになるような試みに力を入れる。
軽地敵地に浅く侵入した場所相互の部隊が離れないよう連続させなければならない
争地味方が占領すれば有利となり、敵が占領すれば不利となる場所敵の背後から攻撃できるようにする
交地味方も行くことができ、敵も来ることができる場所守備を厳重にする
衢地(くち)四方に通じていて交通の要衝四方の諸侯との同盟関係を固めながら行動する
重地敵地に深く侵入した場所補給が絶えないように気をつける
圮地(ひち)山林・険しい地形・湿地帯など、行動しづらい場所速やかに軍を通過させる
囲地(いち)背後が険しく前方が狭いような場所逃げ道を自ら塞ぎ、味方の一体感を強める
死地どこにも逃げ場がない場所勝たねば生き延びることができないことをよく言い聞かせる

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