業種・成長ステージなど様々な要素によって、自社の運転資金の体質がどうであるのかは変わってきます。
作間信司「一倉定の社長学」(プレジデント社)を参考として。
目次
運転資金の”体質”
運転資金の状況には、会社ごとの特徴(=体質)があります。
自社の運転資金の”体質”を知っておかなければ、自社の状態を把握することができないといっても過言ではないと思われます。
- 売上の季節変動(=入出金タイミングを含めた資金残高の季節変動)があるかどうか
- 資金量のトップとボトムがいくらか、年間で差はどの程度あるか
- 売上の回収サイクルと、支払サイクルはどうであるか
- 売上規模を拡大しようとしているかどうか
業種、成長ステージ
上記の”体質”は、業種や成長ステージによって異なります。
業種
業種によっては季節性が大きい場合があります。
それを踏まえて、年間で、資金量のトップとボトムがいくらであるのか、差はどのくらいあるのかを把握しておく必要があります。
成長ステージ
売上の回収サイクルが長く、支払いのサイクルが短いような状況においては、売上規模の拡大を志向すればするほど、資金のダウン→アップが激しく、借入金が必須となってくることがあります。
物語ることができれば、腹落ちする
運転資金の特徴を掴むことができていれば、事前に対策をすることができますし、早めに銀行に資金調達の相談をすることもできます。
数字の動きから特徴を掴むということはとても難解ですが、それらをデフォルメしたり横断したりしていくと、自社にとって必要なポイントを掴むことができます。
”人は物語る生き物”と言われますが、数字から状況や心情を”物語る”ことができれば、自分のなかに腹落ちするので、他者(銀行、従業員など)へ説得力をもって説明をすることができます。