何かを変えよう!と思って、生じる変化で最も多いパターンは、180度の極端な変化です。それを自己嫌悪で捉えるか、慈しんで捉えられるかは大事といえそうです。
河合隼雄「こころの処方箋」(新潮社)を読んで学んだこと。
変化しよう!行動しよう!と思うと、、
自分を変えていこう!行動しなくては!、と思って、極端に走ることがあります。
傍からみると少しずつ変化していけばよいところを、いわば、変化の角度で最も起こりやすいのは「180度」だ、ともいえます。
例えば、お酒好きで毎日お酒を飲んでいた人が、ある日突然お酒をやめる。やがて、また毎日飲む。
あるいは、自分と親との生き方を比較したときに、意識しすぎるあまり、まったく同じ生き方をしていたり、あるいはまったく逆の180度違う生き方を選んでいる場合があるものです。
極端な変化でも、変化は変化
少しずつ変化していけばよいように思うものを、急に180度の変化に走り、やがてまた180度変化し、結果、元に戻ったりします。
その変化をどう捉えるか。
周囲から手放しで喜ばれ、また失望され、で終わることもあります。
あるいは、自己嫌悪になって終わることもあります。
しかし、自分も周囲も、”変化が生じる過程で、180度の変化というものは割合起こりやすいものだ”と理解し、それに振り回されることなく、じっくりと構えていられると、その次にどう歩いていけばよいかが見えてくることもあります。
経験したことをじっくり考え、次にどうしようか考える
重要なのは、その180度の変化を経験することで、本人が”何らかこれまでと違うものを得た感覚”を、周囲と話し合うことで、改めて、本人がとるべき方向性の感覚を掴むこと、と捉えることもできます。
その際、周囲の”変わっても変わらなくても変わらない姿勢で接してくれること”に心の支えを感じて、救われることも少なくありません。
最も起こりやすい変化は極端なもので、大切なのはそこから何を感じたか、が大事といえそうです。