AI第2次ブーム「エキスパートシステム」①

AI第2次ブームを支えたエキスパートシステムと知識表現について。

目次

全体像

  1. 人工無能
  2. 知識ベース構築、エキスパートシステム
  3. エキスパートシステムの限界(知識獲得のボトルネック)
  4. 意味ネットワーク
  5. オントロジー
  6. 概念感の関係(is-a、part-of)
  7. オントロジーの構築
  8. ワトソン、東ロボくん

人工無能

「人工無能」とは、「チャットボット」のことで、特定のルールや手順に沿って会話を機械的に処理しており、実際は会話の内容を理解しているわけではないことを指しています。

イライザ(ELIZA)

  • 1964年~1966年、ジョセフ・ワイゼンバウムによって開発されたプログラム
  • 「イライザ効果」とは、あたかも本物の人間と対話しているような錯覚に陥いることを指しています
  • 機械的に生成された言葉でも知性があるように感じてしまう人間の反応に対し、コンピュータに意思決定を任せることの危険性が警告される
  • イライザの成功は、後のゲームやスマホの音声対話システムに影響を与える

知識ベース構築、エキスパートシステム

エキスパートシステム

特定の専門分野の知識を取り込み、その分野のエキスパートのようにふるまうプログラム

マイシン(MYCIN)

  • スタンフォード大学で開発される
  • 血液中のバクテリアの診断支援をするプログラム
  • あたかも医師と対話しているような質問応答機能や説明機能
  • 人工知能型システムの実例として注目される

DENDRAL

  • スタンフォード大学のエドワード・ファイゲンバウムによって開発される
  • 1960年代、未知の有機化合物を特定するエキスパートシステム「DENDRAL」
  • 1977年には、実世界の問題に対する技術を重視した「知識工学」を提唱

エキスパートシステムの限界(知識獲得のボトルネック)

  • エキスパートシステムの知識ベースは、専門家・ドキュメント・事例などから獲得する
  • 人間の専門家からの知識獲得はとても困難(暗黙知)
  • インタビューシステムなどの研究も行われた
  • 矛盾や一貫性のなさも出てきて、知識ベースを保守することがとても困難
  • 常識的な知識は暗黙知で明文化されていないことが多い
  • 知識を共有したり再利用したりする方法も問題になってきた

意味ネットワーク

意味ネットワーク
=「概念」をラベルの付いたノードで表し、概念間の関係をラベルの付いた矢印で結んだネットワーク

「is-a」の関係継承関係
A→B(A(下位概念)は、B(上位概念)である)
「part-of」の関係属性関係
A→B(A(下位概念)は、B(上位概念)の一部)

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