内部問題の改善策はどこにあると考えるべきか。
内部問題の改善策はどこにあるか
会社の内部にある問題、どこに解決策があるか。
経営コンサルタントの一倉定氏の考え方からいくと、「会社の内部管理を改善しても、本質的に利益の改善はしない」ということになります。
会社の利益の源泉の根本は「お客様からのお金(売上)」にあるもので、内部管理の改善はその二の次・三の次くらいの感覚でよいというものです。
では、「お客様からのお金(売上)」を改善するにはどうすればよいかというと、外(=お客様)に目を向ける、ということになります。
”目を向ける”とは、物理的に目を向けると解して差し支えないものと考えます。
つまり、経営者が内部にいがちになると物理的に内部に目が行くようになります。一方で、経営者が外部(=お客様と接する場所)に行くと、物理的に外部に目が行くようになります。
外部に目が行き、お客様の要望やお客様の気持ちを理解しようとしていくと、自然と商品や営業の改善に繋がり、ひいては利益の改善に繋がるということになります。
視点
合理化・効率化・能率向上という志向
合理化・効率化・能率向上、という志向があります。
確かに重要な視点なのですが、これはあくまで”手段であって目的ではない”ことは理解しておきたいところです。
つまり、「利益の源泉は根本的にはお客様にある」という前提に立ち、そのお客様からの収益の流れを整えることを目的と考えれば、合理化・効率化・能率向上といったことはそのための手段であるという整理になります。
品質を高めるという志向
品質を高めるという志向があります。
これも確かに重要な視点ですが、方向性の問題があります。
自社がただ作りたい・売りたいと思っている商品・自社がただただ良いと思っている商品の品質を追究しても、そこにはお客様との乖離がある可能性もあります。
あくまで、お客様が望むレベルはどこであるのか、お客様のニーズはどこになるのか、が起点になるべきということになります。
商品の収益性という視点
売れ行きが下がった商品の売上を無理矢理回復させようとして、どれほど頑張っても、うまくいかないことも多いものです。
なぜなら、その商品のニーズの枯渇しかけている可能性もあるためです。
ニーズのない商品をどれだけ売ろうとしてもうまくいかないものですし、そこに会社の経営資源を多数割いてしまうとしたら、疲弊へと向かってしまいます。
根本的に「利益の源泉は外部にある」と理解しておく
根本的に、「利益」はお客様が外部からもたらしてくれるものから生まれるものです。
お客様が商品を取得し、その「対価(収益)」を受け取ってはじめて、会社に利益が生じます。
収益は会社内部にはなく、唯一、外部のお客様のみがもたらすものです。
内部問題はあくまでその収益をどう活かすかということにしか過ぎず、効果も限定的な場合が多いものです。
お客様のニーズはどこにあるかという視点
経営においては、シンプルに「お客様のニーズを満たすには」「お客様の困ったときに一番に思い出してもらえるか」が課題であるといえます。
それ以外の要素は、あくまで2番目以降の課題でしかないとすらいえます。