”客層を絞る”は、顧客とのコミュニケーション(「弱者の戦略」)

”誰かにとっての最適”を、強者よりも一歩抜きん出て突き詰めていくことで、差別化を図る。

それは確かに、 ”誰でもいいから買ってください”という姿勢より、ずっと付加価値が感じさせられます。

栢野克己(著)竹田陽一(監修)「小さな会社の稼ぐ技術」(日経BP社)を参考として。

目次

ランチェスターの法則のおさらい

ランチェスターの法則を、もともとの軍事の法則として、”勝つために弱者が取るべき戦略”のポイントをまとめると、以下のようなものです。

弱者の戦略
  1. 局地戦:見とおしのよい広い地域ではなく、複雑狭隘な限られた地域で戦う
  2. 一騎打ち:ターゲットを決める
  3. 接近戦:できるだけ接近して戦う
  4. 一点集中:戦闘力を集約し、集中させる
  5. 陽動作戦:動きを見せず、裏をかく

客層を絞る、を逆説的に考えてみる

客層を絞る、と聞くと、売上のチャンスを捨てているような印象も受けます。

特に創業したての場合には、特にそれは焦りすら感じさせ、なかなか決断することが難しいことでもあります。

逆に、”客層を絞らない”ということを考えてみると、”誰でもいいから買ってください”というメッセージを発していることになります。

各商品・サービスともに、強者や先行が凌ぎを削って商品・営業を工夫してきているなかで、万人受けする商品・営業という分野で勝負しても、埋もれてしまいますし、知名度ある強者の商品に対してなかなか勝ち目を見出すことは難しいでしょう。

それよりも、”特定の誰かに向けてお役に立ちたい””その特定の誰かにとって購入しやすい・利用しやすい環境を誰よりも整えている”というメッセージを発した方が、結果として、目に留まりやすいといえます。

それは、”特定の誰かに絞る”ということが、強者とは基本的に逆を行っているゆえに目立つ、ということがいえます。

強者の基本戦略は、属性を広めに取り、できるだけ多くの人に、画一的な同じ商品を届ける、ということになります。

その方が、重装備の強者にとっては経営効率がよいからです。

弱者の基本戦略はそれとは逆を取り、属性を狭めに取り、一定の層に最適な商品を届けるために、経営資源を集中装備もそれに特化し、進退もしやすく軽装とすることによって、強者にとっては経営効率が悪くとも、弱者にとっては十分に利益が見込める分野という状況を作り出すことが可能になる、といえるのではないかと考えます。

”誰かにとっての最適”を突き詰めることが、接近戦・一騎打ち

客層を絞るということ、自然にできている地場の会社があったりします。

自社がどのような層に選ばれているかその層に合った内容・広告・営業をするにはどうしたらよいか”といったことを突き詰めていて、必ずしも万人受けするような内容・広告・営業を取りません。

それは、その会社の地域環境・客層・ニーズにフィットしているゆえに、成立しているといえます。

ゆえに、どれか一部を切り取っても、その会社の経営努力を推し量ることが難しいことすらあります。

日頃から顧客とのコミュニケーションが図れていて、”自社がどのようなお客様に選ばれているか”を知り、コミュニケーションが取れているがゆえに、”よく買ってくださるそのお客様のために、もっとできることはないだろうか”創意工夫を重ねることができているのだと思わされます。

そう考えると、”より自社のお客様のお役に立つためにはどうしたらよいのだろうか”という創意工夫そのものが「社会に対する付加価値」であり、粗利(付加価値)の確保へと結びつくのだ、という、商売の原点ともいえることをつくづく考えさせられます。

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