Gemini「Deep Research」×「2.0 Flash Thinking」でリサーチ力を倍増させる②(リベンジ編)

「Gemini 1.5 Pro with Deep Research」と「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」を合わせ技で活用し、リサーチ効果を倍増させることができるかどうか。

前回の失敗を踏まえ、今回はプロンプトの入れ方などを工夫してみました。

目次

前回の失敗を踏まえて

先月は、リサーチ計画の改善がうまくいかず、出力の効果を上げることができませんでした。。

プロンプトの入れ方などを工夫し、リベンジすることに。

やってみた①

STEP
「Gemini 1.5 Pro with Deep Research」で、調べたい内容を入力。

以前の依頼内容である以下を入力。

私は、日本の長崎県で、アメリカのMilk Barを意識したベーカリーを展開したいと考えています。
競合他社と思われるベーカリーをリサーチし、かつ、その各社のマーケティング戦略を分析し、自社がどのような進出の方法が考えられるかまとめてください。

STEP
リサーチ計画の確認画面が出てくるため、このリサーチ計画をコピーする。
STEP
「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」に、リサーチ計画をペーストし、改善を相談。

そうすると、以下のような思考過程で、考えてくれました。

ユーザーは長崎県でMilk Barを意識したベーカリーを展開したいと考えており、提案されたリサーチ計画の改善を求めている。
Gemini 1.5 Pro with Deep Researchを活用した、より詳細で網羅的なリサーチ計画を立案する必要がある。

リサーチ計画改善のポイント:

  1. 競合調査の深化:
    • 直接的な競合だけでなく、間接的な競合(カフェ、スイーツ店など)も視野に入れる。
    • 競合の店舗展開、立地戦略、顧客層の分布などを分析する。
    • オンラインでの評価やレビューも収集し、顧客のニーズや不満点を把握する。
  2. Milk Barの深掘り:
    • Milk Barの成功要因、特に日本市場への適合性について検討する。
    • 海外展開の事例や、地域ごとのマーケティング戦略の違いを調査する。
    • Milk Barの商品開発プロセスや、トレンドを取り入れる仕組みを分析する。
  3. 長崎県の市場分析:
    • 長崎県のベーカリー市場規模、成長性、消費者の嗜好などを把握する。
    • 地域ごとの特性(観光地、住宅地、学生街など)を考慮する。
    • 食材の調達状況、地元の生産者との連携の可能性を探る。
  4. マーケティング戦略の具体化:
    • 4P分析(Product, Price, Place, Promotion)に基づいた検討を行う。
    • デジタルマーケティング(SNS、インフルエンサーマーケティングなど)の活用方法を具体的に検討する。
    • 地域イベントへの参加や、地元企業とのコラボレーションの可能性を探る。
  5. 進出方法の多角的な検討:
    • 実店舗だけでなく、オンライン販売、移動販売などの選択肢も検討する。
    • フランチャイズ展開、業務提携などの可能性も視野に入れる。
  6. リスクと機会の精査:
    • 競合の動向、経済状況、法規制などのリスク要因を特定する。
    • Milk Barブランドの認知度、地域食材の活用、観光客需要などの機会要因を明確にする。
  7. リサーチ方法の具体化:
    • アンケート調査、インタビュー調査などの定量・定性調査の実施を検討する。
    • 専門家(コンサルタント、業界関係者など)へのヒアリングを行う。

上記を踏まえ、より具体的なリサーチ計画を提案する。

結果、以下のような出力をしてくれました(4.1秒)。

リサーチ計画 アップデート版

提案いただいたリサーチ計画は素晴らしい出発点ですが、より深く、多角的な視点を取り入れることで、より質の高いリサーチが可能になります。以下に、Gemini 1.5 Pro with Deep Researchの能力を最大限に活かした、アップデート版リサーチ計画を提案します。

全体的な考え方:

  • 量的・質的調査の組み合わせ: 定量的なデータ収集だけでなく、顧客の心理や行動を理解するための質的な調査も取り入れます。
  • 多様な情報源の活用: ウェブサイトやSNSだけでなく、口コミサイト、ニュース記事、業界レポートなど、より幅広い情報源を活用します。
  • 仮説検証型の進め方: 各ステップで得られた情報を基に仮説を立て、それを次のステップで検証していくことで、より効率的に本質に迫ります。
  • 長崎県特有の要素の考慮: 地域性、文化、消費者の嗜好など、長崎県ならではの要素を深く理解することを目指します。

アップデートされたリサーチ計画:

(1) 長崎県内における競合ベーカリーの徹底調査

  • (1-a) 直接競合の特定:
    • Milk Barの商品(シリアルミルクアイス、コンクリートなど)やコンセプト(ユニークなフレーバー、遊び心のあるプレゼンテーション)に類似した商品・コンセプトを持つベーカリーを網羅的にリストアップします。
    • 実店舗だけでなく、オンライン販売やイベント出店をしているベーカリーも対象に含めます。
    • Google Map、食べログ、Rettyなどのレビューサイトを活用し、口コミでの評価や顧客層に関する情報を収集します。
  • (1-b) 間接競合の特定:
    • ベーカリー以外にも、ケーキ屋、カフェ、スイーツ専門店など、顧客が代替品として選ぶ可能性のある店舗をリストアップします。
    • 特に、SNS映えする商品や、地域特産品を活用した商品を提供している店舗を重点的に調査します。
  • (1-c) 新規参入の可能性調査:
    • 近年長崎県に進出したベーカリーや、今後進出を計画しているベーカリーの情報を収集します。
    • ベーカリー業界のトレンドや、長崎県の市場動向に関するニュース記事やレポートを分析します。

(2) 各競合ベーカリーのマーケティング戦略詳細分析

  • (2-a) ターゲット顧客層の深掘り:
    • 単に年齢層や性別だけでなく、ライフスタイル、価値観、購買行動など、より詳細な顧客像を推定します。
    • SNSのフォロワー属性、レビューコメントの内容、店舗の立地などを組み合わせて分析します。
    • 可能であれば、店舗スタッフへのヒアリングや、顧客へのアンケート調査を実施します。
  • (2-b) 価格設定の根拠分析:
    • 商品の原価、競合の価格、顧客の価格許容度などを考慮した価格設定の理由を推測します。
    • 価格帯ごとの売れ筋商品、割引キャンペーンの頻度などを分析します。
  • (2-c) 商品ラインナップの独自性分析:
    • 定番商品だけでなく、季節限定商品、地域限定商品、コラボレーション商品など、特徴的な商品を洗い出します。
    • 商品開発の背景やコンセプトに関する情報を収集します(ウェブサイト、インタビュー記事など)。
  • (2-d) プロモーション方法の成果測定:
    • 各プロモーションの実施頻度、期間、ターゲット層、使用チャネルを詳細に記録します。
    • 各プロモーションに対する顧客の反応(SNSのエンゲージメント率、来店者数、売上など)を可能な範囲で推定します。
    • インフルエンサーマーケティングの効果測定、オンライン広告のターゲティング戦略などを分析します。
  • (2-e) ブランドイメージの多角的評価:
    • ウェブサイトのデザイン、店舗の内装、スタッフの対応、SNSの投稿内容など、顧客が触れる全てのタッチポイントにおけるブランドイメージを評価します。
    • 口コミサイトやSNSでの評判、メディア掲載状況などを分析します。
    • 競合他社との差別化ポイントを明確にします。
  • (2-f) ロケーション戦略:
    • 各競合の店舗立地(駅近、住宅街、観光地など)とその理由を分析します。
    • 周辺の競合施設、ターゲット顧客層のアクセス性などを考慮します。

(3) Milk Barの徹底的なマーケティング戦略分析 (グローバルと日本市場の視点)

  • (3-a) ターゲット顧客層の進化:
    • Milk Barが創業当初からどのようにターゲット顧客層を変化させてきたのかを分析します。
    • グローバル展開におけるターゲット顧客層の違いを比較検討します。
  • (3-b) 価格設定の戦略的意図:
    • Milk Barの価格設定が、ブランドイメージやターゲット顧客層にどのように合致しているのかを分析します。
    • 使用している材料の質や、製造プロセスなどを考慮します。
  • (3-c) 商品ラインナップの革新性:
    • Milk Barの独創的な商品開発プロセスや、トレンドを取り入れる仕組みを分析します。
    • 定番商品だけでなく、期間限定商品やコラボレーション商品の成功事例を研究します。
  • (3-d) プロモーション方法のクリエイティビティ:
    • Milk Barのユニークなプロモーション戦略(SNSの使い方、イベントの企画、コラボレーションなど)を詳細に分析します。
    • 各プロモーションの目的、ターゲット、メッセージ、効果などを評価します。
  • (3-e) ブランドイメージの構築と維持:
    • Milk Barがどのようにして独特なブランドイメージを確立し、維持しているのかを分析します。
    • ストーリーテリング、顧客とのエンゲージメント、社会貢献活動などを考慮します。
  • (3-f) 海外展開におけるローカライゼーション戦略:
    • Milk Barが海外展開する際に、現地の市場や文化に合わせてどのような調整を行っているのかを調査します。
    • もし日本市場への展開事例があれば、その成功要因や課題を分析します。

(4) 長崎県におけるMilk Bar風ベーカリーの競合状況詳細分析

  • (4-a) 競合の強み・弱みのマッピング:
    • 各競合のマーケティング戦略分析結果を基に、強みと弱みを明確にマッピングします。
    • SWOT分析などのフレームワークを活用します。
  • (4-b) 競合のポジショニング分析:
    • 価格帯、商品ラインナップ、ターゲット顧客層などを軸に、競合のポジショニングを可視化します。
    • 自社が参入できる余地や、ニッチ市場の可能性を探ります。
  • (4-c) 顧客ニーズと競合のギャップ分析:
    • 長崎県の顧客ニーズ(まだ満たされていないニーズ、不満点など)を洗い出し、競合の提供状況とのギャップを分析します。
    • アンケート調査やインタビュー調査の結果を活用します。

(5) 競合との差別化戦略の具体化

  • (5-a) 商品・サービスの独自性:
    • Milk Barのコンセプトを基盤としつつ、長崎県の地域性や顧客ニーズに合わせた独自の商品・サービスを考案します。
    • 地元の食材を活用した商品、長崎の文化を取り入れた商品などを検討します。
  • (5-b) ターゲット顧客層の絞り込みと特化:
    • 特定のニーズを持つ顧客層に焦点を当てることで、より効果的なマーケティングが可能になります。
    • 例:観光客、若い世代、ファミリー層など。
  • (5-c) 体験価値の創造:
    • 単に商品を提供するだけでなく、店舗での体験や、オンラインでのインタラクションを通じて、顧客に特別な価値を提供する方法を検討します。
    • ワークショップの開催、SNSでの積極的なコミュニケーションなどを検討します。
  • (5-d) 価格戦略の差別化:
    • 競合との価格帯の違いを明確にし、その理由を顧客に理解してもらうための戦略を立てます。
    • 付加価値を提供することで、高価格帯での差別化も可能です。
  • (5-e) プロモーション戦略の独創性:
    • 競合とは異なるアプローチで、ターゲット顧客層に効果的にリーチできるプロモーション戦略を検討します。
    • 地元のメディアとの連携、地域イベントへの参加などを検討します。

(6) 自社の強みを活かせる進出方法の検討

  • (6-a) 実店舗展開の検討:
    • 立地条件、店舗規模、内装デザインなど、顧客体験を最大化できる店舗展開を検討します。
    • 長崎県内の主要エリアにおけるポテンシャルを評価します。
  • (6-b) オンライン販売の可能性:
    • 全国への配送、地域限定配送など、オンライン販売の戦略を検討します。
    • ECサイトの構築、SNSを活用した販売などを検討します。
  • (6-c) イベント出店・ポップアップストアの活用:
    • 初期段階での認知度向上や、テストマーケティングの場として、イベント出店やポップアップストアの活用を検討します。
  • (6-d) 他企業との連携:
    • 地元のカフェ、ホテル、観光施設などとの連携を通じて、販路拡大やブランドイメージ向上を目指します。
    • コラボレーション商品の開発なども検討します。

(7) リスクと機会を考慮した最適な進出方法の提案

  • (7-a) リスクの洗い出しと対策:
    • 競合の激化、原材料価格の高騰、人材確保の難しさなど、考えられるリスクを洗い出し、それぞれの対策を検討します。
  • (7-b) 機会の特定と活用:
    • 長崎県の観光資源、地域ブランド、消費者の新たなニーズなど、自社にとっての機会を特定し、最大限に活用する方法を検討します。
  • (7-c) 進出ステップの提案:
    • テストマーケティングから始まり、段階的に事業を拡大していくなど、リスクを最小限に抑えるための進出ステップを提案します。
  • (7-d) KPIの設定と効果測定:
    • 各進出ステップにおけるKPI(重要業績評価指標)を設定し、効果を定期的に測定・分析する仕組みを構築します。

Gemini 1.5 Pro with Deep Researchの活用方法:

  • (各ステップで):
    • 特定のキーワードや質問を用いて、関連性の高いウェブサイト、ニュース記事、SNS投稿などを効率的に収集します。
    • 大量のテキストデータを要約し、重要な情報を抽出する能力を活用します。
    • 多言語の情報を翻訳し、Milk Barのグローバルな情報を収集します。
    • 画像認識機能を用いて、競合の商品や店舗デザインの傾向を分析します。
    • 長崎県の地域情報や統計データを収集・分析します。
    • 仮説に基づいた質問を生成し、さらなる調査の方向性を探索します。

このアップデートされたリサーチ計画を実行することで、長崎県におけるMilk Bar風ベーカリーの成功に向けた、より深く、多角的な洞察が得られると確信しています。


STEP
改善結果をもとに、「Gemini 1.5 Pro with Deep Research」のリサーチ計画を入力し、リサーチ実行。

「以下の要素を加えてください。」とし、「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」の出力文のうちリサーチ計画部分のみを貼り付けてみました。

そのうえでの出力結果は以下です(参考情報28件)。

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とてもよい出力になりました!

特に以下の点には説得力を感じました。

  • 長崎市では、近年、全国チェーンの進出に加え、個性的な独立系ベーカリーも増加傾向にある。アミュプラザ長崎に「ドンクの新店舗」「flour+water」の出店など。
  • 全国チェーン、地元の老舗ベーカリー、新進気鋭の個性派ベーカリーなど、多様な店舗が競合しており、競争が激化している。
  • Milk Barと類似した商品やコンセプトを持つベーカリーを調査した結果、「ブレッドアーエスプレッソ」という店舗が見つかった。ハード系のパンに力を入れているようだが、Milk Barのような遊び心のある斬新なフレーバーや、アメリカンなスイーツは提供していない模様である。
  • Milk Barは「懐かしさ」と「新しさ」を融合させたユニークなブランドイメージを確立しており、創業者Christina Tosiは、幼少期の思い出や、アメリカの伝統的なお菓子からインスピレーションを得て、Milk Barの独創的なスイーツを生み出している。
  • Milk Barは、海外展開においても現地の市場や文化に合わせたローカライゼーション戦略をとっている。
  • Milk Barのコンセプトを基盤としつつ、長崎県の地域性や顧客ニーズに合わせた独自の商品・サービスを考案する。
    ・長崎県産のフルーツ (びわ、いちご、ゆずなど) や野菜 (五島じゃがいも、雲仙こぶ高菜など)、牛乳などを使用した、Milk Bar風スイーツを開発します。例えば、長崎県産のびわを使った「びわコンクリート」や、五島じゃがいもを使った「じゃがいもパイ」などが考えられます。
    ・長崎カステラやちゃんぽん、トルコライスなど、長崎の食文化をMilk Bar風にアレンジした商品を開発します。例えば、カステラ風味のクランブルを使った「カステラコンクリート」や、ちゃんぽんの具材をトッピングした「ちゃんぽんパイ」などが考えられます。
    ・長崎県産の食材や、日本の伝統的な食材 (抹茶、あんこ、きなこなど) を使用した、Milk Barのような斬新なフレーバーのスイーツを開発します。例えば、抹茶とホワイトチョコレートを組み合わせた「抹茶ミルクバーパイ」や、あんことクリームチーズを組み合わせた「あんこチーズケーキ」などが考えられます。
  • ターゲット顧客
    ・観光客: 長崎県を訪れる観光客をターゲットに、お土産や食べ歩きに適した商品を開発する。長崎の観光客は、地域特産品を使ったお土産や、SNS映えするスイーツに関心が高いと考えられます。そのため、持ち運びやすく、写真映えする商品を開発することが重要。
    ・若い世代: SNS映えする商品や、トレンドを取り入れた商品を開発し、若い世代の顧客を獲得します。長崎県では、若者やファミリー層をターゲットとしたカジュアルなベーカリーが増加傾向にある。
    ・ファミリー層: 子供も楽しめるような、優しい味わいのパンや、アレルギー対応の商品なども提供する。
  • 体験価値の創造:
    ・ワークショップの開催(Milk Barのニューヨーク旗艦店では、バースデーケーキ作りレッスンやプライベートデザート作りレッスンを開催している。)
    ・SNSでの積極的なコミュニケーション(Milk BarはSNSでの情報発信に力を入れており、顧客との交流を深めることで、ブランドロイヤリティを高めている)
    ・フォトジェニックな空間の提供(Milk Barのニューヨーク旗艦店は、ピンクを基調とした可愛らしい内装で、多くの顧客が写真を撮影している。)
  • リスク
    ・flour+waterのような人気ベーカリーカフェの進出は大きな脅威となる。
    ・原材料価格の高騰(小麦や乳製品などの価格は、世界的な需給バランスの影響を受けやすい)
    ・人材確保の難しさ(地方都市では人材確保が難しい場合がある。特にMilk Barのような特殊な技術や知識を持った人材を確保することは容易ではない。)
  • 機会
    ・観光資源: 長崎県は多くの観光資源を有しており、観光客をターゲットとしたビジネスは、成長の潜在力を秘めている(世界遺産、異国情緒あふれる長崎市街地)。
    ・地域ブランド: 長崎県産の食材や食文化はブランド力がある(カステラ、ちゃんぽんなど)。
    ・消費者の新たなニーズ: 健康志向や個性的な商品を求める消費者のニーズは高まっている(斬新なフレーバーや遊び心のある商品はこのようなニーズに応えることができる可能性がある。)
  • 進出ステップの提案
    ①テストマーケティング(イベント出店、ポップアップストア)
    ②オンライン販売
    ③実店舗展開
    ④多店舗展開・事業拡大(カフェスペースを併設したり、ワークショップを開催するなど、顧客体験を充実させる)

感想

すごすぎる、、という感想。

長崎県や長崎市としての強みや弱み、競合などを、実例を交えて解説してくれるのでとても説得力があります。進出ステップの提案も精緻で説得力を感じます。

リサーチ会社・コンサルティング会社に依頼すると、なかなかの資金と時間がかかりそうなレポートを、わずか数分で、、と感じました。

やってみた②(OpenAI「o1」)

OpenAI「o1」でも同様に、リサーチ計画を改善してもらい、やってみました。

「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」のときと同様、リサーチ計画以外の解説等も出力されたため、再プロンプトで「そのままリサーチ計画として使用するため、改善部分のみをピックアップしてください。」と指示し、計画部分のみをピックアップしてもらって、リサーチにかけました。

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こちらもかなり良質な出力結果となりました(参考情報12件)。

特に以下の点に説得力を感じました。

  • 近年では、地方活性型エンタメパン屋を謳う「小麦の奴隷」のような、新しいコンセプトのベーカリーチェーンも長崎県に進出している。
  • Webで確認できる競合のほか、Google マップのレビューに基づくと、長崎県で人気のベーカリーには以下のような店舗がある。
    ・ブレッドアーエスプレッソ
    ・ラヴィアンローズ
    ・エフラボ
  • 競合の分析から得られる示唆:
    ・差別化(Milk Barの特徴である斬新なフレーバーや遊び心のあるビジュアルを前面に押し出す)
    ・オンラインプレゼンス(オンラインでの情報発信を強化し、認知度向上を図る。フードブログを運営している人がおり、彼らにレビューを依頼したり、宣伝に協力してもらうことも有効。)
  • Milk Barの戦略から得られる示唆:
    ・長崎県へのローカライズ(Milk Barのコアコンセプトを維持しつつ、長崎県ならではの食材や文化を取り入れることで、地域に根ざしたベーカリーを目指す)
    ・ストーリーテリング(創業者の想いや、出店の背景などを伝えることで、顧客との共感を深める)
    ・顧客体験の創出(味だけでなく、空間デザイン、接客、SNSでの情報発信など、顧客体験全体を設計する。)
  • オンライン戦略
    ・魅力的なウェブサイト(Milk Barの世界観を表現したウェブサイト、メニューや店舗情報だけでなくブランドストーリーやブログ記事などを掲載)
    ・SNSの活用
    ・フードデリバリー
    ・オンラインストアの開設
    ・オンライン予約システム(オーダーメイドケーキの注文、ワークショップの予約)
  • 商品例
    ・Milk Barの定番商品(ケーキtruffles、crack pie)
    ・びわのタルト、五島灘の塩を使ったクッキー
    ・季節限定商品(いちごのショートケーキ、かぼちゃのプリン)
    ・地元イベントとのコラボ商品(長崎くんち、ランタンフェスティバル)
    ・地元菓子とのコラボ商品(カステラ風味のケーキ、ミルクセーキ味のクッキー)
  • イートインスペース、オーダーメイドケーキ、ワークショップ
  • ユニークな店舗デザイン、SNSでの情報発信を強化、地域に根ざした活動
  • フラッグシップ店、POP-UP出店、オンライン中心、コラボ
  • リスク
    ・Milk Bar風ベーカリーが競合に模倣される可能性
    ・観光客の減少などにより、売上が不安定になる可能性
  • 機会
    ・外国人観光客の取込み(見た目も華やかな商品の開発、多言語対応メニューや販促物、地域の観光案内所やホテルとの連携、「インスタ映え」する空間づくり)
  • ご当地スイーツ・長崎食材とのコラボ(カステラ、桃カステラなど)
  • Milk Barのコアコンセプトである「懐かしさ」と「新しさ」の融合、遊び心のある商品展開を維持しつつ、長崎県ならではの特色を取り入れた商品開発やマーケティング戦略が重要

感想

これもまたすごいという印象。

何より、「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」とはまた異なるリサーチレポートになっており、説得力のあるポイントも多く、甲乙つけがたいと感じました。

やってみた③(Genspark MoA)

Gensparkの「Mixture of Agent」機能を使い、「ChatGPT-4o」「Claude 3.5 Sonnet」「Gemini 1.5 Pro」の力を結集し、Gensparkがプロンプト改善してくれました。

リサーチ計画以外の解説等も出力されたため、再プロンプトで「直接入力するためにリサーチ計画としてテキストを整えてください。」と指示し、計画部分のみをピックアップしてもらって、リサーチにかけました。

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こちらのなかなか良質な出力結果となりました(参考情報9件)。

特に以下の点に説得力を感じました。

  • 長崎県は人口減少と高齢化が進んでいるものの観光客数は増加傾向にあり、観光客をターゲットとしたビジネスは、成長の潜在力を秘めている。
  • パン屋店舗数が人口10万人あたり全国3位と、パン屋が多い地域でもある。ベーカリー業界全体を見ると、新規出店の減少と既存店の廃業によりシェアを下げている傾向。個人経営のベーカリーは、大手チェーンや量販店との差別化に苦戦している状況。
  • 競合は、Milk Barのような斬新なフレーバーやポップなビジュアルの商品も見られない。
  • Milk Barの特徴
    ・斬新なフレーバー(コンポストクッキー、コーンフレークチョコレートチップマシュマロクッキー、シリアルミルクソフトクリームなど従来のベーカリーでは見られないような、ユニークなフレーバーのデザートを提供している。)
    ・遊び心のあるビジュアル(カラフルなスプリンクルや、大胆なデコレーションなど。)
    例:ケーキの側面にクリームを塗らずにあえて生地を露出させる、クッキーにチョコレートやナッツを大胆にトッピングしたりするなど、斬新なビジュアルが特徴。
    ・高品質な素材(厳選された素材を使用し、手作りにこだわった高品質なデザートを提供)
  • イギリスで18年間、ミルクバープロジェクトを成功させており、社会貢献にも積極的に取り組んでいる。
  • Milk Barの成功要因
    ・創業者の情熱
    ・独自性の追求(伝統的なデザートを再解釈、Milk Bar独自のスタイルを確立)
    ・高品質(厳選された素材を使用、手作りにこだわった高品質なデザートを提供)
    ・積極的なマーケティング(SNSやメディアを活用した積極的なマーケティング活動)
    ・顧客体験の重視(タッチスクリーンによる注文システム、クッキングクラス、オリジナルグッズなど)
  • 商品戦略
    ・Milk Barの人気商品のローカライズ(代表商品であるコンポストクッキーやシリアルミルクソフトクリームなどを、日本人の嗜好に合わせてローカライズ。具体的には、甘さや食感などを調整)
    ・長崎県産食材の活用(例えば、びわやイチゴを使ったケーキ、トマトやアスパラガスを使った惣菜パンなど)
    ・季節限定商品の販売(例えば、夏にはかき氷、冬には焼き芋など、季節感を取り入れた商品)
  • 財務計画(初期費用など)
  • 売上予測(客単価:1,500円、来客数:1日100人、月間売上高:450万円)、損益計算、投資回収期間

感想

これもなかなかすごいです。

「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」や「OpenAI「o1」」と重複する部分もありつつも、さらに異なる要素として、財務計画なども出てきて、計画にあたってのイメージがしやすいと感じました。

結論

Gemini「Deep Research」のリサーチ計画を、「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental」や「OpenAI「o1」」や「Genspark」などでアップグレードすると、出力の質は上がりますし、視点を変えれば変えるほど様々な角度からのレポート出してくれ、大変、有益です。


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