事業における「お金」とどのように向き合えばよいのか。
今井孝著「 起業1年目のお金の教科書(かんき出版)」を参考として。
1人の人間の気持ちを動かすことができるかどうか
誰しも、”たくさん売りたい”という思いで事業を始めるものです。
しかしながら、”たくさん”と考えてみたところで近道はなかったりします。
”まずは目の前の1人の人間に買ってもらえるかどうか”と考えてみると、リアルにその困難さを理解することができます。
目の前の人に売れなければ、やはり”たくさん”に売ることは難しいものです。
なぜなら、お金を稼ぐということは、人の気持ちを動かすことだからです。
今井孝著「 起業1年目のお金の教科書(かんき出版)」より
つまり、売る(お金を出して買ってもらう)とは、「人の気持ちを動かすこと」であり、「人の心を動かすほどの魅力」があるかどうか、ということでもあります。
具体的には、まずは相手の言葉や表情を見ながら「目の前の相手の困っていること・悩んでいること」を十分に理解するよう努め、相手のお役に立つ・解決するための提案をすることができるようになることで、初めて”売り買い”が成立するようになるものであるといえます。
相場をベースにしつつも、”自分なりのポリシー”を考える
どの商品にも”相場”はあるものですが、その”相場”は、あくまでベースになるものでしかありません。
物事の価値の妥当性は、人によって異なるものです。かつ、その価値は買い手が決めます。
”相場”をベースにしつつも、自分なりのポリシーを明確にし、自分なりのオリジナルの価値を作ることができれば「価値の妥当性」を感じた相手から買ってもらうことができるようになるもので、そこまで来ると”相場”にとらわれる必要もなくなってくると考えられます。
原価を考える・価値を考える
”原価”とは何か。
目に見える「物」だけが原価ではないと考えられます。
よりよいものにするための研鑽・交渉・アイデア・品質の高さ、デザイン性・感じがよいと思ってもらえる工夫など、目に見えないものも”原価”であり、それこそが「付加価値」であると考えられます。
このような要素も付け加え、具体的に「~料」などといった項目を積み上げて明細にしてみることで、おのずと自分の商品・サービスの価格も考えることができるようになると考えられます。
価値を感じなければ、どれだけ安くても買わない
人は、価値を感じなければ、どれだけ安くとも買いません。
逆に、人は、価値を感じれば、手元資金が薄くともローンを組んでも、買うものです。
相手に売りたくて値下げして提供したとしても、相手が価値を感じていなければ、価格が上がることもありませんし、双方不幸になっていくものです。
つまり、どれだけの人に「価値」を感じてもらえるかどうかが重要であると考えられます。
感じてもらえなかったとしたら、なぜ相手に価値が伝わらなかったのか、その努力の仕方を考えたいところです。