他者から指摘を受けた場合に、それをどのように受け止めるべきか。
森岡毅著「苦しかったときの話をしようか」(ダイヤモンド社)を参考にして。
基本的なあり方
他人から改善を指摘されたとき、どのように対応すべきか。
森岡毅著「苦しかったときの話をしようか」(ダイヤモンド社)では、特に、会社や上司に改善を要求されたときに、どうあるべきかという想定で解説されていました。
まずは、基本的なあり方・スタンス・仕組みを大きな流れとして受け止めるべき、というものです。
大枠において、他者は、相手としての自分の「強み」に期待し、価値を感じています。
よって、「弱点」の改善に大きな力をかけたとしても、他者はその労力の価値をそれほど感じてくれない可能性も高いといえます。
そのため、弱点改善にあたっては、他者との関係などいくつかの視点から性質ごとに分けたうえで、それぞれの類型ごとに、どれくらいの労力をかけて向き合うべきかを整理しておくとよいということ。
受け止め方の類型
自分の「強みの特徴」をより強化する場合
他者からのその指摘が、自分の「強みの特徴」をより強化するものである場合には、それは自分にとって、”真剣に改善に取り組むべき課題”だといえます。
しっかり取り組み、全力でもってぜひ改善したいところです。
自分の「強みの特徴」と相反する場合
他者からのその指摘が、自分の「強みの特徴」と相反しており、むしろ強みが消えてしまうものである場合には、その指摘は、(表面上ではともかく)心の中では”受け入れてはいけないもの”だといえます。
最低限の労力を割き、余力は引き続き自分の「強み」を強化する方向に割り当てたほうが、長期的に見た場合には、他者からより評価されているということにもなります。
自分の「強みの特徴」を強化するか相反するか分からない場合
もしも自分の強みを強化するものか相反するものかが分からないのであれば、”決して食わず嫌いをせず、まずは素直に取り組むべきもの”だといえます。
もしかしたら自分のなかに新たな強みを発見するかもしれませんし、もしそうなったなら、その他者には感謝すべきということになります。
さらに、やってみてそれがどうしても苦手なものであるときには、以下の視点で十分に時間をかけて吟味し、判断したいところです。
努力が足りない/やり方が悪い
努力量を増やす・やり方を変えるなど改善し、引き続き見極めていく。
明らかに向いていない
可能な限り、リソースを割かないようにする。
”仲間”をつくる
人の個性は凸凹しているのが通常です。強みもあれば弱みもあるものです。
かといって、強みの強化にも弱みの改善にもまんべんなく全力で取り組むことは難しいため、自身の時間を始めとしたリソースの振り分け方には注意したいところです。
自身と異なる能力の人とも誠実に向き合い、仲間を作ることで、自身の弱みで仲間を助け、その仲間に自身の弱みをカバーしてくれるような補完関係を作り上げていけることが理想だと感じます。