AさんとBさんとで、持っている情報の質量が異なると、相互理解が進まず、全体としてうまく回らない可能性があります。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版)を参考にしつつ、キャッシュフローコーチとして考えたこと。
何に「着眼点」を持つか
相手のお役に立てるような・相手が盲点に気づけるような「着眼点」には、どのようなものがあるでしょうか。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版)を参考として、まとめてみました。
- 価値の見える化
- 極端に振り切ってみる
- 遠くから抽象的に見る、近くから具体的に見る
- 数値化
- マーケティングのトゲ
- 投資回収の視点
- 情報量の不一致という視点
着眼点⑦「情報量の不一致という視点」
同じ会社のなかにいる人同士でも、情報の量や質が異なるものを持っている場合、すれ違いが生じやすいものです。
例えば、社長であるAさんと、社員であるBさんとでは、同じ会社であっても、捉え方がまったく異なります。
社長であるAさんは、全体に気を配らなくてはなりません。商品政策、営業政策、資金繰り、労務など。
経営成績に対する責任も負っているので、例えば、お金という側面から見ると、自身の役員報酬のみならず、社員の給与やその他の経費、税金の支払いや借入金の返済の原資を稼ぐべく、全体の方針を考えなくてはいけません。
一方、社員であるBさんは、お金という側面のみで見ると、会社から支払われる”給与”という接点のみで、その他のお金に関する接点がないため、自身の給与の多寡が最も気になるところです。
こうした情報の質量の不一致がある状況では、AさんとBさんとで、同じ事業のもとにいても、捉え方に不一致なことが出る可能性はとても高いといえます。
立場が異なること。
価値観が異なること。
これらによって、うまくいかないことが多いものです。
その根底には、”情報の質量の不一致”があることが多いため、これらの見直しや再度全体の見渡しを行う必要があります。
同じ物でも、見る角度で形状が異なる
上から見たら丸い形をしている物でも、横から見ると四角であったりします。
同じ物であっても、立場や価値観が異なれば、捉え方も異なることになるため、すれ違いが生じやすくなります。
そのような場合は、まずは情報の質量を揃えるようにしたいところです。
全体の状況が見えるようになると、誰がどのような役割で、どのように動くことで全体が動くのかが、見えてくるようになりそうです。