2023年4月以降に法人設立する場合、インボイス登録申請はどうすればよいか

インボイス登録申請の原則的な期限は2023年3月までとされていますが、2023年4月以降に法人設立する場合、インボイス登録申請はどのようになるのか。

目次

インボイス登録申請の原則的な期限

”インボイス”とは

インボイス制度とは、正式には「適格請求書等保存方式」といいます。

一定の記載事項を満たした請求書等(適格請求書等)を交付・保存するものとする制です。

この適格請求書等を発行できるのは、登録した事業者のみとされており、この登録申請ができる事業者は、”消費税の納税事業者のみ”とされています。

申請期限の原則

インボイス制度に参加するための登録申請の期限は、原則として「2023年3月末日」とされています。

2023年4月以降に法人設立する場合の取扱い

インボイス登録申請の原則的な期限は「2023年3月末日」とされていますが、2023年4月以降に法人設立する場合、どのような取扱いになるのか。

「手当て」はされている

新たに設立された法人が設立事業年度からインボイスの登録を受けようとする場合、「課税期間の初日から登録を受けようとする旨を記載した登録申請書」を、設立事業年度の末日までに提出することにより、設立事業年度の初日から適格請求書発行事業者になることができるとされています。

2023年4月以降に設立された法人が、インボイス登録を受けたい場合の留意点
  • 登録申請書の「~課税期間の初日から登録を受けようとする」にチェックマークを入れる
  • 設立事業年度の末日までに提出

期首資本金1,000万円未満/1,000万円以上で設立された法人

期首資本金1,000万円未満
期首資本金1,000万円以上
  • 登録申請書の提出が2023年9月以前
  • 登録の効力は2023年10月~
  • 「設立日~2023年9月」
    →納税義務なし
    (課税選択しなければ)
  • 「2023年10月~設立事業年度末」
    →納税義務が発生
  • 登録申請書の提出が2023年9月以前
  • 登録の効力は2023年10月~
  • 「設立日~設立事業年度末」
    →納税義務が発生

補足:登録が2023年10月以降になる場合の注意点

インボイス登録申請の原則的な期限は「2023年3月末日」とされていますが、もしも、登録申請がインボイス制度となる2023年9月30日近くのギリギリとなってしまい、インボイス事業者登録簿(適格請求書発行事業者登録簿)への登録日が10月2日以降となってしまった場合、どのような取扱いになるのか。

申請が9月だが、登録が2023年10月2日以降になってしまった場合

インボイス制度に参加・登録するには、「申請」→「登録」→「登録通知」というスケジュールを経ることになります。

ということは、インボイス制度への登録申請がる2023年9月30日近くのギリギリになってしまった場合、登録日が10月2日以降になってしまうということもあり得ます。

このような場合、「登録日が10月2日以降になった場合であっても、10月1日後に登録を受けたものとみなす」とされています。

留意点:登録通知が来るまでは、請求書等にインボイス番号を記載してはいけない

上記の場合の留意点としては、「登録通知が来るまでは、請求書等にインボイス番号を記載してはいけない」という点です。

つまり、登録通知が来るまでは請求書等のインボイス番号を記載してはならず、登録通知が来てから、インボイス番号付きの請求書等を提出し直すか、登録番号を後から別途通知するかによって対処することになります。

法人の場合は法人番号がインボイス番号のベースになっているものの、通知が来るまでは、請求書等に勝手にインボイス番号を記載してはいけないということになります。

9/30までに登録申請したが、10/2以降に登録通知を受ける場合の留意点
  • 【10/1~登録通知が来るまで】インボイス番号なしで請求書等を発行する
  • 【登録通知が来たら】登録番号等の必要事項を通知 or インボイス番号つきの請求書等を再発行する





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