LLMごとに、”会話の滑らかさ”や特徴に違いがあります。
ChatGPT・ClaudeとGeminiでは、”会話の滑らかさ”が違う
ChatGPT・Claude・Geminiそれぞれ使ってみて、最も感じるのは、”会話の滑らかさ”が違うということです。
具体的には、”会話のラリーがスムーズに続くか”という点です。
最初に投げかけた質問の回答の後、追加で聞いてみたい場合などがあっても、ChatGPT・Claudeと、Geminiとでは大きな違いがあります。
ChatGPTやClaudeの場合、会話のやり取りを記憶してくれているため、会話のラリーの文脈を踏まえて回答してくれます。
例えば、”先ほどの内容を詳しく教えて”といった質問にもスムーズに回答してくれます。
一方、Geminiの場合、会話のやり取りを記憶してくれていないことがほとんどで、”先ほどの内容を詳しく教えて”といった質問にうまく答えてくれないことも多いです。
たとえ「先ほどの続きですが」と前置きしたとしても、覚えてくれていないことがほとんどで、会話が途切れてしまうことが多いのです。
ChatGPT、Claude、Geminiそれぞれの特徴
ChatGPT、Claude、Geminiそれぞれで、”会話の滑らかさ”という視点からどのような特徴があるのか整理してみました(というよりもそれぞれのLLMに聞いてみました。)。
ChatGPT
- 「会話履歴機能」があり、過去の会話内容や前後の文脈を理解して答えてくれるので、自然な会話ができる
- 状況に応じてブラウジングしてくれ、さらに、Search機能をオンにするとインターネットリサーチ優先で回答をまとめてくれる
- 知識の引出しが多く、幅広い内容や幅広い用途(例えばWordファイルに出力して、なども対応可能)に対応してくれる
Claudeの特徴
- 「会話履歴機能」があり、過去の会話内容や前後の文脈を理解して答えてくれる
- 倫理性・正確さ・慎重さを重視しているため、文脈理解が不十分な場合、確認してくれる
- 日本語に強く、文章の質が高い。生成文章がとても自然。
- 長文理解に強く、ビジネス文書、学術文書に向いている
- ブラウジングはしてくれない
- 出力形式に制限があるなど融通が利かないと感じることもある
Geminiの特徴
- 「会話履歴機能」が弱く、過去の会話内容や前後の文脈を十分に記憶・理解していないことが多い
- 動画・音声・画像など、テキスト以外の情報の処理も得意
- 会話の継続性というよりも、各質問を独立したものとして処理し、個々の質問に対して正確な回答をすることに重点を置いている
- ”記憶機能”が最近リリースされたが、これは会話履歴機能というよりも、ユーザー全体の興味や好みを記憶するもの。まだGemini Advanced(有料版)のみ利用可能で、日本語対応はまだまだの状況
私の推し
私の推しは、やはり「ChatGPT」です。
会話履歴機能やメモリ機能やカスタム指示機能が充実しており、自然な言葉のやり取りから、滑らかな会話が実現します。
よって、自然な対話のなかから考えを深めていくことができます。
これは基本的に大事ポイントだと考えていて、自分の疑問やモヤモヤが一発で言語化できるということはなかなかなく、やり取りのなかで徐々に核心に近付き、本質的な疑問やモヤモヤが解決していくことが多いと感じるためです。
「Claude」の生真面目な性格はとても信頼が置けます。一方でやや融通が利かないと感じるときもあり、そうなると思考の広がりにおのずと制限が加わることになってしまいます。
とはいえ、その信頼感から、セカンドオピニオンとして使うことが多いです。
正確性優先の局面では、Claudeを優先起用する感じです。
「Gemini」は会話履歴機能が弱いと感じ、言葉のやり取りから思考を深めるのには向いていないと感じます。
動画や音声とテキストとのマルチモーダル性が必要な局面で、Geminiを優先起用する感じです。