思考力や判断力をどれほど磨いても、前提となる情報の質量が悪ければ、誤った判断にたどり着いてしまいます。
竹田陽一著「小さな会社★社長のルール ランチェスター経営成功への実践手法」(フォレスト出版) を参考として。
よりよい判断には、よりよい情報が不可欠
よりよい経営判断をしようと思うと、様々な要素を比較検討し、考え、判断・決断することになります。
前提として、この”様々な要素”である「情報」を、いかに集めることができるかが重要になってきます。
思考力や判断力がどれほど優れていても、誤った情報・乏しい情報からは、誤った判断しかできないためです。
情報の種類
竹田陽一著「小さな会社★社長のルール ランチェスター経営成功への実践手法」(フォレスト出版) を参考として、集めなければならない情報の種類をまとめてみました。
- 「お客様」に関する情報
- 「競合」に関する情報
- 「社内」に関する情報
- 「仕入先」に関する情報
- 「経済環境」に関する情報(→新聞・ニュース)
実際のお客様の前にしか”情報”はない
上記の「情報」の種類のうち、圧倒的に重要なのは「お客様」に関する情報と「競合」に関する情報といえますが、これらは、”実際のお客様の言葉や表情”に直接接することによって、大体のところを解決することが可能です。
最近は、経営者がお客様に接しなくとも、ITなどでデータを見ることも可能になっています。
しかし、”データ”は”情報”とは異なるもので、過去の集積でしかありません。データには文字や数字に十分に表現できない部分はカバーされておらず、情報量として少ないといわざるを得ません。
”実際のお客様の言葉や表情”に直接接することによって、お客様のなかで”まだ完全には言葉にしきれない将来への方針の感覚”を感じることもできます。
さらに、直接の商談などなくともお客様と会える関係性を築いておくと、普段はなかなか知る機会のない”競合の動向”などの情報が出てくることもあります。
また、不満のなかにも、期待の裏返し(=商機)と思える情報が入っていることもあります。
これらの生の情報は、お金を払えば得られるというものともいえません。
”実際のお客様の言葉や表情”に直接接することの意味や効果を認識していて、目先の利害にとらわれない周囲との信頼関係づくりに努めてはじめて、結果として得られる部分が多いように思います。