価値があるということは、相手(顧客)に伝わってはじめて意味をなします。
佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考として。
目次
3つのバイアス
人間が情報を認知するときには、3つのバイアス(先入観・偏り)がかかると言われています。
- 自分が聞きたいことしか耳に入らない(選択的注意)
- 自分の都合のよいように解釈したがる(選択的歪曲)
- 自分の憶えたいものだけを覚える(選択的記憶)
自社の商品・サービスを顧客に知ってもらえるためには、これらのバイアスを乗り越えて認知してもらえるよう「売り文句」の工夫が必要です。
顧客にとってのメリットを考える
人間誰しも自分に最も関心があり、自分が最も大事と考えるものです。
顧客にとっては自身のことがすべてですし、自社にとっても自社商品がいかに売れるかがすべてではあります。
とはいえ、このままでは交わることがありません。
自社の商品・サービスを、顧客に選んでもらうには、”自社が売りたいもの”に目を向けるのではなく、”自社商品によって、顧客にどのようなよい効果をもたらすのか”を語る必要があります。
ベネフィットを考えて言語化する
自社は商品を売りたくとも、顧客にとってはその商品はひとつの手段であって、顧客がその手段を通じて解決したいこと・充足させたいこと(ベネフィット)は何であるのかを考える必要があります。
佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)では、そのベネフィットをまずは以下の2つに大別しています。
- 機能的ベネフィット
- 感情的ベネフィット
機能的ベネフィット
機能的な面で、顧客のメリットになることは何なのかということです。
- 提供スピードが速い
- 品質に比べて価格が安い(コストパフォーマンスがよい)
- 使いやすい・入手しやすい・便利
- 使うと利益が出る(投下した以上の見返りが期待できる)
- 品質がよい
感情的ベネフィット
機能面では推し量れないメリットというものも、顧客を引き付けます。
- 楽しい
- ステータス・優越感を感じることができる
- 社会的に認知してもらえやすくなる
- 異性を引き付ける