自社で扱う商品の”役割”を考えれば、ラインナップ・品揃えを考えるときの一助になりそうです。
佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考として。
商品の”役割”
自社で扱う商品の”役割”を考えてみると、その配置の仕方・売り方を考える一助になりそうです。
”購入”に関し、究極的には、”無料”であれば、顧客の障壁は最大限低くなった状態になるともいえます。
最初に、お試しとして、慣れてもらうために(=実績を作るために)、サンプリングとして、自社商品のうちごく一部を無料提供してみるというものです。
”顧客がぜひ買いたいと思っているもの”を「目玉商品」として定め、それを呼び水として、自社で扱っている他の商品をあわせて購入検討してもらうためのきっかけとします。
自社が本当に売りたい商品です。
上記の「サンプリング商品」や「目玉商品」といった形で顧客との取引実績(関係性)を作ったうえで、自社商品を買ってもらうという順番になります。
- サンプリングとしての商品
- 目玉(呼び水)となる商品
- 売りたい商品
プロダクトフローの例
どのような商品が、「サンプリングとしての商品」なのか、「目玉(呼び水)となる商品」なのか、「売りたい商品」なのか。
佐藤義典著「実践マーケティング戦略」(日本能率協会マネジメントセンター)では、以下のような例で説明されています。
寝具店
自社が売りたい商品が高額羽毛布団だったとしても、新規客がいきなり高額羽毛布団を購入するというケースは少ないものです。
「アロマキャンドル」、「ポプリ」などで、自店のセンスをアピール、店内に入るというハードルを下げる。
寝具のなかでも比較的少額、かつ、顧客にとって常によりよいものが欲しいと感じていることの多い「枕」を購入してもらう。
自店が最も売りたい「羽毛布団」を購入してもらう。
ソフトウェア販売
無料、かつ、期間限定・機能限定などで、まずは使い心地を試してもらう。
初回購入分のみ割引する。
更新時には定価販売とする。
その頃に顧客も商品の良さを感じてくれていれば、更新してもらえることになります。
コンビニ
雑誌を立ち読みさせても売上にはなりませんが、入店の動機・きっかけを持ってもらうことができます。
ちょっとした接点がきっかけで、入店してもらうことができます。
弁当、おにぎり、惣菜など高利益率商品を買ってもらう。
店舗における商品配置
店舗における商品配置も、プロダクトフロー(商品導線)を意識してみるとよさそうです。
大手などはプロダクトフロー(商品導線)を意識して配置しており、参考になります。
店頭に、セール品・少額なものなどを配置し、お店に興味を持ってもらう。
店内入り口に、比較的少額で手に取りやすく、顧客が普段欲しいと思うものを配置します。
店内奥に、自社が自信を持って売りたいと思っている高品質・高額なものを配置します。