経営において経営者の業務・役割は多岐にわたり、特に”戦略感覚”を磨く必要がありますが、どのような視点で磨いていけばよいか?
竹田陽一著「小さな会社★社長のルール ランチェスター経営成功への実践手法」(フォレスト出版) を参考として。
経営者の業務・役割は多岐にわたる
従業員教育よりも経営者自身への自己投資のほうが投資効率がよい?
上記のとおり、中小企業においては、経営者の業務・役割は実に多岐にわたっていることがわかります。
一方で、「戦術」は”実働”であるため目に見えやすく、「戦略」をはじめとした経営者の業務は目に見えづらい、という特徴を持っています。
そのため、目に見える”実働”に対し、変える試みをすればうまくいくのではないかと思ってしまいがちです。
つまり、従業員に研修等を多く受けさせ、従業員の働きを改善しようという試みです。
しかしながら、目には見えづらいものの、経営者の業務・役割が多岐にわたっていることから、経営者の役割・業務を磨き上げる試み(=経営者自身への自己投資)に力を入れた方が、投資効率がよいと考える方が理に適っているともいうことができます。
どのような視点で吸収していくか
経営者は、様々な情報を自身に取り入れていくなかで、自身の「戦略」眼を磨くために、どのような視点を持ち、情報をさばいていくべきなのか。
竹田陽一著「小さな会社★社長のルール ランチェスター経営成功への実践手法」(フォレスト出版) を参考に、まとめてみました。
- 自分の会社の規模に合っているかどうか
- 自分の会社の業種に合っているかどうか(同業種だけでなく異業種も研究する)
- 「弱者の戦略」に沿って組み立てていけるかどうか
- 経営の構成要素(「地域」「ターゲット(業界・客層)」「営業方法」「顧客との関係づくり」「人事」「資金・会計」「労務」)のどれにどのように役立てていけそうか
ちなみに、上記のうち「弱者の戦略」については、ランチェスター戦略に基づくもので、以前、以下の記事を書きました。
※弱者(中小企業)が強者(大企業)に勝利するためには、見通しのよい戦場で真正面から物量戦で挑んでも勝ち目が低いということは自明であることから、「一騎打ち戦」に持ち込むのが近道で、そのためには、「一騎打ち戦に適した武器」「局地戦」「陽動」「接近戦」「一点突破」といった手法で戦っていく、という考え方です。