数字はややこしいものです。経営する以上は、経営数字を見ることになりますが、そもそもなぜそれが必要なのか。
小山昇著「社長!儲けたいなら数字はココを見なくっちゃ!」(すばる舎)を参考にして。
重症になってからでは遅い場合がある
経営数字は、経営にまつわるお金を数字をまとめたもの、自社の経営状況を数字で表したもの、ということになります。
数字は、概念・理念・哲学などと比べて、客観的です。
売上も仕入も給与などもお金を必要とし、お金でやり取りされる以上、お金がどのように回っているか・回っていないかが生命線となります。
自分ではこのような理念で経営したい!と思っていたとしても、多くの場合、そのイメージ通りにお金がついて来ているかどうかは、実際にお金=経営数字の状況を見てみないことには分かりません。
また、数字は正直(客観的)なので、理念・概念・哲学によってファジーになっている部分や見ないでいる部分も映し出して表示させるという効果もあります。
このファジーになっている部分・見ないでいる部分も、経営上は、向き合って早め早めに手を打つ必要があります。
定期的にチェックせず、手を打たずに放置してしまっていると、気づかないうちに重症になってしまっている場合も考えられます。
お金が事業の血液である以上、定期的な健康診断はやはり必要といえます。
事業をより長く継続していきたいと考える場合には、定期的に経営数字を見ていくに越したことないと考えられます。
異常にいち早く気づく
上述のとおり、数字は正直(客観的)なので、理念・概念・哲学によってファジーになっている部分や見ないでいる部分も映し出して表示させるという効果があります。
なんとなくで経営している場合、自分のなんとなくの考えにとらわれてしまい、どうしても、現実全体の状況をつかむことができていなかったり、盲点になっている部分があったりするものです。
定期的に経営数字を見ることで、現実の全体を見渡したり、盲点に気づいたりすることができ、結果、”異常”にいち早く気づき、それに対し、いち早く対処することができます。
月ごとに見る
タイミングの目安としては、”月ごとに見る”ということだと思います。
月ごとであれば、前年同月などと比較することができ、季節性とともに確認していくことができます。
数字の羅列を見るのが辛いということであれば、グラフにしてみるなどの工夫をすることで、より直感的につかむこともできます。