開業前にイメージをしっかり固めておくことで、開業後に生じるであろう問題をあらかじめクリアしておくことができます。
水野剛志著「飲食店経営で成功するための「お金」のことがわかる本」(日本実業出版社)を参考として。
目次
開業前イメージは重要
開業前に自身の事業イメージをどれだけ具体的に落とし込めているかは、開業後を大きく左右してきます。
飲食業のような店舗ビジネスの場合には、「立地」・「業態特性」という要素がかなり大きく作用してきます。
例えば、立地がオフィス街であれば、土日の集客に問題が出るであろうことはあらかじめ予想することができます。あるいは、業態が居酒屋であれば、回転率が課題であることはあらかじめ予想することができます。
開業前にあらかじめ様々な条件を落とし込めていれば開業後の課題は明確になりますし、そのためにどのような対策を取ることができるかを想定することができ、例えば、席数の設定など開業前のひと工夫で、ある程度解決することが可能になります。
開業前イメージをどう落とし込むか
開業前のイメージをどのように具体化するか、ということに関しては、「5W1H」を軸に考えることが効果的といえそうです。
水野剛志著「飲食店経営で成功するための「お金」のことがわかる本」(日本実業出版社)では、これらを下記のような要素に分解して考えるとよいとしています。
検討する要素 | 具体的な検討事項 |
---|---|
Who(誰に) | 立地上、どのようなお客様が想定されるか。 どのようなお客様に来て欲しいか。 |
Why(なぜ→何のために) | どのような目的で来ることが考えられるか。 どのような目的で来てほしいと考えるか。 |
When(いつ) | どのような機会・頻度で来ることが考えられるか。 どのような機会・頻度で来てほしいと考えるか。 |
Where(どこで) | 出店立地はどうか。 家賃はどれくらいになりそうか。 |
What(何を) | 商品・メニューはどうするか(他店との差別化)。 内装デザインはどのようなコンセプトにするか。 |
How(どのように) | 接客・サービスはどのようなコンセプトにするか。 |
How much(いくらで) | お客様1人あたりの単価はどのくらいになりそうか。 |
全体のバランスを整えてから開業する
上記を具体的にしておくと、想定される問題もおのずと明確になります。
その問題にどのように対策するかを検討する過程で、開業後に容易に変更することができないこと(例えば内装など)も踏まえることができるため、開業後の苦労を軽減することも可能になります。
全体のバランス・整合性がとれていることで、魅力的な店舗づくりが可能になると思われます。