孫子の兵法(82~83/行軍編)

「孫氏の兵法」から学べること。

目次

82)地形編/勝敗が五分五分に陥るとき

原文

知吾卒之可以擊、而不知敵之不可擊、勝之半也、知敵之可擊、而不知吾卒之不可以擊、勝之半也、知敵之可擊、知吾卒之可以擊、而不知地形之不可以戰、勝之半也

書き下し分

吾が卒の以て撃つべきを知るも、而も敵の撃つべからざるを知らざるは、勝の半ばなり。
敵の撃つべきを知るも、吾が卒の以て撃つべからざるを知らざるは、勝の半ばなり。
敵の撃つべきを知り、吾が卒の以て撃つべきを知るも、而も地形の以て戦うべからざるを知らざるは、勝の半ばなり。

自軍が敵を攻撃して勝てる力があると分かっていても、敵に十分な備えがある場合、攻撃してはいけないときというものがある。

敵の状況から攻撃してもよいと分かっていても、攻撃してはいけないときというものがある。

敵の状況から攻撃してもよいと分かり、攻撃してもよいと思っても、地形の状況から不利な場合、戦ってはいけないときというものがある。

これが分かっていないと勝敗は五分五分なのである。

83)地形編/敵を知り己を知れば、勝ちは危うくない

原文

故知兵者、動而不迷、舉而不窮、故曰、知彼知己、勝乃不殆、知天知地、勝乃不窮

書き下し分

故に兵を知る者は、動いて迷わず、挙げて窮せず。
故に曰く、彼を知り己を知れば、勝乃ち殆うからず、天を知り地を知れば、勝乃ち窮せず。

戦のことによく通じた者というのは軍を動かしても迷いがなく、戦っても窮することはなく、常に勝つ。

なので、「敵の状況をつぶさに知り、味方の状況を把握していれば、勝利は確実である。さらに、地形の状況を知り、タイミング・天候などを知っていれば、勝利は確実である。」といわれるのである。

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