言葉が巧みであるよりも、そもそもの思いやスタンスを大事に話す方が伝わるといえます。
永松茂久著「人は話し方が9割」(すばる舎)を参考として。
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巧言令色鮮し仁、剛毅木訥仁に近し
「巧言令色鮮し仁、剛毅木訥仁に近し」
とは、論語の言葉です。
巧言令色とは、言葉が巧みで、愛想よく誰しもに色よい顔をすることを意味しています。
剛毅木訥とは、強い意志を持ち、飾り気がないことを意味しています。
どちらが”仁”つまり、徳ある者に近いといえるかというと、後者であるという述べています。
”うまく話す”のイメージが、言葉巧みで誰しもに色よい顔をすることであるならば、過去の教訓から見てもそれがよい状態でないわけですし、”うまく話す”を自身のなかで思い直した方がよさそうです。
”うまく話す”と思わない
むしろ、一般的にいうところの”うまく話す”というイメージは、自分の頭の中から取り去った方がよいのかもしれません。
”うまく話す”が、言葉巧みで誰しもに色よい顔をすることであるならば、そもそもそれは徳のあることではないわけですし、特に意識すべきことでもないのだろうと感じています。
あり方、見方、考え方を整える
むしろ、「剛毅木訥」をイメージしてみたいところです。
たとえ流暢にいかなくとも、ブレのない考え方を持ち、相手に伝えるときも十分に言葉を選びながら、ゆっくりじっくり丁寧に相手に自分の思いを届けることを意識する、ということです。
話し方を磨くというよりも、そもそも届けるべき「あり方」「見方」「考え方」を整えておきたいものです。