話し手自身が答えを出せるようにするため、相手の思考が活性化するような話の進め方を心がけたいところです。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版)を参考にしつつ、キャッシュフローコーチとして考えたこと。
”キャッシュフローコーチ流”話の進め方
キャッシュフローコーチとしての”話の進め方”について、和仁達也先生や他のキャッシュフローコーチの方から、とても色々と教わった気がしています。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版) を読むと、和仁達也先流の”話の進め方”の集大成ともいえ、とても有益だと感じます。
他人からのアドバイス<自ら出した答え
直接的なアドバイスは、なんとなく手っ取り早くて派手ですし、話を聞いた側も、直接的にアドバイスすることに気持ちよさを感じやすい傾向があります。
しかし、相手が悩んでいること・困っていること・気がかりなことというのは、すでに相手のなかで十分に検討し尽くされたものであり、複雑に絡み合っていることが多いものです。
話し手の苦悶や苦衷は、聞き手にとっても、その心中に共感すればするほど、少なからず苦悶や苦衷をもたらすものともいえます。
聞き手の心の度量・余裕がない場合、聞き手はそれらを心のなかに収めることができないため、無意識的にそれらを抱え込まずに済むような形で、アドバイスという形で返してしまいがちです。
それらのアドバイスというものは、ある意味で、気持ちのキャッチボールができていない、ともいえます。
たとえそれが正論であっても有益であっても、気持ちのやり取りという裏付けのない形でのアドバイスは、相手にも受け入れにくいものでもあります。
また、性質上、他人からの直接的なアドバイスは、”指示”のような意味合いを持ってしまいます。
しかし、人間誰しも、自分できちんと納得したうえで、自分の選択をしたい生き物です。
周りにできる最大限のことは、話し手本人で納得のいく結論が出せるようなサポート体制をどのようにしたら築けるか、ということに尽きる気がします。
話を進めるための3つのツール
相手が納得のいく結論が出せるようにするには、相手の思考が活性化するような環境を整えるに尽きます。
和仁達也「プロの思考整理術」(かんき出版)を参考に、そのために備えておきたい視点やツールをまとめてみたいと思います。
事例ストーリー
他の人はどうしているだろう、同じような事例ではどうなったのだろう、などといった体験談(事例ストーリー)は、相手の興味を引き、思考を促したり後押ししたりする効果があります。
着眼点
自分ならではの”考える視点”を話すことも、相手の役に立つものです。
人は「自分の思考に盲点がないだろうか?」ということを気にしているものです。
相手のなかにない視点や選択肢を提案する余地がないか、探してみたいところです。
考えられるメリット・デメリットなどを思いつく限りで伝えてみるだけでも、相手の役に立つことがあります。
図解
話す・聞くだけでなく、見る・読むなどに幅を広げることで、見えてくるものもあります。
話していることを簡単に図解するだけでも、物事を俯瞰して見ることができ、結果として、新しい発想を持つ機会を持つことができます。